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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Alain PERRILLAT-MERCELOT(アラン・ペリア=メルスロ氏) ATMOSPHÈRES(アトモスフェール)

フランス校教壇から

2022.06.02

今回の外来講習のシェフはリヨンから110キロ程離れたフランス東部、サヴォワ地方のル・ブルジェ=デュ=ラックにある、湖のほとりのオーベルジュにあるAuberge AtmosphèresのM.Alain PERRILLAT MERCEROT(アラン・ペリヤ・メルスロ)氏にお越しいただきました。
2009年からミシュランガイドフランス版で1つ星を保持しています。

ペリヤ氏はフランス料理界の今後を担う料理人で構成されるアソシエーションを通じて料理人の育成を含むさまざまな活動を行っています。
フォワ・グラの名門ルジェ社より、最優秀若手料理人として表彰され、地域性を重視した魚料理に定評あり、マルチな活躍をされている実力派シェフです。



今回の講習では3品披露いただきました。
メニュー名は無いため主材料名と料理内容の説明をします。

1品目はLavaret(ラヴァレ)のアミューズ。

Lavaret(ラヴァレ)とはサヴォワ地方にあるジュラ山脈の最南端にあるBourget(ブールジェ)湖でとれるものが最も珍重される鮭科の魚です。
ラヴァレ、リンゴ、セロリを小さな角切りにしてレモン汁とオリーブ油で和えたアミューズは、ラヴァレのねっとりとした食感にセロリのシャキシャキとした食感でりんごの甘味がマッチして魚のタルタルのような仕上がりになっています。

こちらのアミューズは研修生が作成しました。
シェフの横で淡々と作業を進め研究生の試食分を作成してくれています。

※アミューズを作成している研修生と、一緒に作成している研究生の様子

2品目はホワイトアスパラガスとくるみを使った料理です。

穂先はバターで焼き色をつけ、くるみ酢と鶏の出し汁を入れて蓋をし、蒸気を使って調理しています。
真ん中の部分は小さな角切りにし、くるみ、豚喉肉の塩漬け、クルトン、シブレット、くるみ酢、くるみ油で和えた生のアスパラガスのコンディマン仕立てになっています。
右下の泡はアスパラガスの根本の部分を、牛乳と生クリームで煮込んだ後にミキサーにかけてポタージュにし、ハンドミキサーで泡立てたもの。右上はバターをブールノワゼットまで加熱して卵黄、くるみ酢、くるみ油、くるみ酒(ワインをベースにしたアペリティフ用のお酒)を混ぜ合わせたものに加え、エスプーマの容器に入れて盛りつけています。レストランではサーヴィスが目の前でかけて提供しています。

3品目はマスとひよこ豆を使った1品です。

マスは粗塩とクミンで1時間漬け、水気を拭き取って網の上に置き、冷蔵庫で2~3日乾燥させます。表面を洗い、縦長に薄切りして2cm幅に切り、筒状に丸めたものです。サーモンマリネのようなねっとりとした仕上がりになっています。
ひよこ豆は2種類あり下のピューレは乾燥のひよこ豆を1晩水に戻して、玉ねぎ、にんにく、水で3時間程煮込んでミキサーにかけたものと煮込んだひよこ豆にレモン汁、クミンの炒ったもの、エスペレット、シブレットで和えたものを散らしています。

講習の終わりにはスタージュを行っている現在の研修生からスタージュで任されている仕事内容、スタージュ中の日常生活、学校にいるうちにやっておいた方が良いことなどのアドバイスをいただきました。


最後にペリヤ氏と研修生、講習のアシスタントを務めた研究生で写真撮影を行いました。

※写真撮影のためマスクははずしています