調理外来講習 / M. Gilles REINHARDT(ジル・レナルト氏)/ RESTAURANT PAUL BOCUSE(レストラン・ポール・ボキューズ)
今回の調理外来講習は、エスコフィエ校から車で30分ほど離れた場所にあるレストラン「ポール・ボキューズ」のシェフ、ジル・レナルト氏にお越しいただきました。
「ポール・ボキューズ」は日本の学校でも多くの料理を習っていて、すでにレストランに食べ歩きに行ったことがある研究生がほとんどだったため、今回披露いただいた名物料理、「すずきのパイ包み焼き」と「鶏の膀胱包み」の2品はとても興味深く、楽しみにしていました。
1品目
Loup en croute, Sauce Choron
「すずきのパイ包み焼き、ソース・ショロン」
パイ包み焼きの元祖。リッチな魚のムースをすずきに詰め、パイで包み、焼き上げます。
ソースは卵黄を泡立てながら火を通す「サバイヨン」→澄ましバターを加えて「オランデーズ・ソース」エシャロット、エストラゴン、黒こしょう、白ワイン、ビネガーで煮詰めたものを加える「ベアルネーズ・ソース」→水分を飛ばしたトマトを加えた「ショロン・ソース」と展開していきます。
パイ生地のサクサク感と中のすずき、ムースのしっとり感が食感のバリエーションとなり、卵のまろやかさ、トマトやワインの酸味、香草がそれぞれの役割を果たしたソースによって、味わいがより一層引き立てられた1品です。
あっという間にすずきがパイ生地で包まれていきました。
2品目
Poularde de Bresse en vessie,Sauce fleurette aux morilles
「鶏の膀胱包み、モリーユ茸風味のソース・フルーレット」
レストランから遠くない距離にある、ブレス産の鶏を使った料理。皮と身の間にポルト酒の香りを付けたトリュフのスライスをはさみ、糸で縫い、膀胱に包みブイヨンの中でゆっくりと火を通します。間接的に加熱されるのでしっとりと仕上がります。
ソースは鶏がら、ヴェルモット酒、鶏の出し汁、生クリームの濃厚なソースにモリーユ茸をポルト酒で煮込み、どちらも甘いながら白と赤のコントラスとなり、柔らかく火を通した鶏肉にしみこんでいくようです。付け合わせはにんじん、かぶ、ズッキーニなどの野菜にバターを絡めたものと、バターライスを添えています。
プレゼントして頂いたお店のメニューを持って、最後はサイン会が始まりました。
アシスタントをしてくれた研究生と。研究生には撮影時にマスクを外してもらいました。
記念写真はシャトー前の青空の下で撮影しました。研究生には撮影時にマスクを外してもらいました。