調理外来講習 / M.Emanuel RENAUT(エマニュエル・ルノー氏)/ Flocons de sel(フロコン・ドゥ・セル)
今回の調理外来講習は、サヴォワ地方の高級スキーリゾート地、Megèveムジェーヴにある3つ星レストラン「フロコン・ドゥ・セル」のエマニュエル・ルノー氏にお越しいただきました。
ルノー氏は2004年にM.O.F(フランス最優秀職人章)を受章されています。
講習用に材料、盛り付け皿を持ち込んでいただき、手のかかるものは丁寧に説明いただけるなど、大変興味深い授業となりました。
1品目
CROUTE DE FROMAGE ET CHAMPIGNONS SAUVAGES
「クルート・ドゥ・フロマージュと野生のきのこ」
クルート・ドゥ・フロマージュという、パンに玉ねぎをのせ、上からチーズをのせてオーブンで焼くサヴォワ地方の軽食をイメージした料理です。
炒めた5種類のきのこ(そのうちの1つはセップ茸を発酵したもの)とヘーゼルナッツをお皿の下に敷き、玉ねぎをキャラメル状に炒めたもの、上からはセップ茸を発酵した際に出てきたジュースが入ったオランデーズ・ソースをたっぷりとかけ、最後にCoulemelle(カラカサタケ)というきのこの笠の形をしたテュイルをのせ、そのきのこの形に見立てるという1品です。
セップ茸は冷凍のものに塩をして、真空にして3週間ほど置いておいたもので、少し酸味が引き立ち、そのジュースもセップ茸の香りと酸味のバランスが抽出され、風味付けに向いている食材です。
2品目
Bouillon de champignon
「きのこのブイヨン」
発酵セップ茸のピュレを練りこんだニョッキの生地と、数種類のキノコを敷き込み、テュイル生地で蓋をします。わずかに見える隙間から、数種のきのこから抽出したブイヨンを客席でサービスの方がポットから注ぐという演出がされる1品です。
2品ともテュイルの生地を料理に使われていたシリコン材の型は特注だそうです。
お店がある地域は、冬に雪が積もってしまうため、春夏秋の間に食材を確保し、冬の営業に備えられているというお話や、料理を考え出す際にどんなこと大切に考えられているのかなどのお話は、期の終わりに行われる、「ムニュスペシャル」の料理を考え始めた研究生たちにとって大変貴重な時間となりました。
講習後は全員で記念写真。研究生には撮影時にマスクを外してもらいました。
最後にアシスタントをしてくれた研究生と。研究生には撮影時にマスクを外してもらいました。