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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Jacques MARCON(ジャック・マルコン氏)/Régis et Jacques MARCON(レジス エ ジャック マルコン)

フランス校教壇から

2019.06.11

今日の外来講習は「レジス エ ジャック マルコン」からジャック・マルコン氏にお越しいただきました。
リヨンから車で1時間半ほどのSaint-Bonnet le froid (サン・ボネ・ル・フロワ)という村にあるミシュランガイド三ツ星レストランです。

店名になっているレジス氏は、1995年ボキューズ・ドールの優勝者です。
多くのきのこ料理を生み出す事で「きのこの魔術師」とも呼ばれ、その他にもレンズ豆など土地の食材を用いた独自の料理を作られています。
2005年に村の中心にあったお店から、少し離れた場所に移転し、同年3つ目の星を獲得しました。

店内の一面のガラス窓から見えるパノラマは壮大な自然を映し出し、お店のシンボルでもあるセップ茸や、レストランの周り一帯で取られる香草を料理の食材としてイメージするにはこの上ない演出です。
講習に来ていただいている息子のジャック氏は、現在同店の統括シェフとしてレストランを運営されています。
彼は若き日、レクレール校で研修をしていた事もあり、フランス校にも大変思い入れがあるそうです。

今回は現在スタージュ中の研修生と共に来校いただき、魚料理、肉料理を一品ずつ作っていただきました。

Omble chevalier petits pois

オンブルシュバリエ(アルプスイワナ)と今が旬のグリンピースを使った料理。
オンブルシュバリエは1人前ずつに切り分け、出た端切れをムースにし、皮をひいた表面に塗り、薄く切ったパンを貼り付け、澄ましバターでカリっと焼き上げています。
付け合わせにはセップ(ポルチーニ茸)とじゃがいものピューレ、グリンピース、新玉ねぎ、レタスをバターでとろりと絡めたものが添えられています。

Feuilleton de veau de lait lardé à la sauge au fricot de girolles

肉料理はレジス氏が考案されたレストランのスペシャリテであり、フランス校の実習メニューにもなっているこちらの料理です。
子牛のフィレに切り込みを入れ、コンテチーズ、生ハム、セージ、新玉ねぎのコンフィを挟んでから網脂で包み、表面を焼き上げた後、低温のオーブンでゆっくりと火を通しています。
付け合わせにはジロール(アンズ茸)のソテ、葉付きニンジンの蒸し煮、ベビーほうれん草のソテと、別々に火を通した3つを調和よく盛り付けて完成です。

講習の終わりには研究生から
「修業時代は何を一番に考えて仕事をされていましたか?」
という質問があり、マルコン氏は
「昔は技術ばかりを追い求めていましたが、今は素材を知ること、リスペクトすることを一番重要視しています。少しでも生産者の方々が作った素材の良さを引き出すことが料理人の使命だと考えているからです。」
とお話してくださいました。

その土地の素材を生かし3ツ星を維持し続けるシェフの言葉に研究生も聞き入っていました。

最後にジャック・マルコン氏、助手を務めた研究生、スタージュ中の研修生で集合写真を撮りました。