調理外来講習 M. Joël CESARI(ジョエル・セザリ氏)/La Chaumière(ラ・ショミエール)
2016年最後の外来講習でした。
今回の講師は、ジュラ地方のドールDoleという街にある1つ星ホテルレストラン「ラ・ショミエール」のオーナーシェフ、ジョエル・セザリ氏です。
「メゾン・ラムロワーズMaison Lameloise」などで料理人としての経験を積んだ後、2004年から「ラ・ショミエール」のオーナーに就任、2008年には『ミシュランガイド フランス』で1つ星を獲得されました。
素材の持ち味を最大限に活かした、斬新な発想の料理で注目を集めておられます。
今回は現在研修中の金漌炯君と共にお越しいただき、2品の料理を紹介してくださいました。
Endives de pleine terre braisées à la bière et cannelle
Pata negra et lard colonnata
アンディーヴを丸ごとひとつ、ビールに砂糖、シナモン、カルダモンを加えたほろ苦い液体の中で火を通し、仕上げに生ハムとラルド(豚の背脂の塩漬け)の薄切りをのせて、さっと表面をあぶった料理です。
「アンディ―ヴ・オ・ジャンボンEndives au jambon」という、アンディーヴにハムを巻いてグラタンにした料理をもとに、セザリ氏がアレンジされた一品です。
Filet de canard mariné, navet Campari
Carottes kumquats, condiment ail noir
粗塩とスパイスでマリネした鴨の胸肉のポワレに、きんかんのコンフィ、にんじんのゼリー、カンパリとオレンジの風味を効かせた大根のピュレと、黒にんにくのピュレが添えられています。黒にんにくのピュレにはしょうゆがアクセントとして加えられています。
どちらの料理もセザリ氏の独特の感性で作られた美しいものでした。
講習の助手を務めてくれたのは、フランス料理研究課程の岡本麻希さん(左端)、砂川拓郎君(左から二番目)、LOW YONG XIN君(右から三番目)、福本将之君(右から二番目)、佐伯黎司君(右端)でした。