調理外来講習 M. Joël CESARI(ジョエル・セザリ氏)/La Chaumière(ラ・ショミエール)
今回の調理外来講習は、ジョエル・セザリ氏にお越しいただきました。
学校から北東へ車で約2時間、ジュラ地方のドールDoleという街にあるミシュラン1ツ星レストラン「ラ・ショミエール」のオーナーシェフです。
セザリ氏は、ブルゴーニュ地方の「メゾン・ラムロワーズMaison Lameloise」などで研鑽を積み、2004年に「ラ・ショミエール」のオーナーに就任、2008年のミシュランガイドで1ツ星を獲得されました。
素材の持ち味を最大限に生かした、斬新な発想の料理が注目を集めています。またジュラ地方の特産物を60~70%の割合で使用した料理を提供、さらには材料の無駄をいかに出さずに料理を作るかを日々考えながらメニュー作成に臨んでいるとのことです。
今回は2品料理を披露してくださいました。
まずは一品目。
Coquille St Jacques en carpaccio Epices de Cochin salicornes
ホタテをパッションフルーツとオリーブオイルのマリネ液に15分ほど漬け込み、薄く切り丸く並べ、上には紅芯大根のピクルスとサリコルヌ(シーアスパラガス)を添え、ヨーグルトにナツメグ、コリアンダー、クミン、アニスなどの混合香辛料を混ぜたソースが添えられた一品。
盛りつけてある海藻は、研究生たちが初めて見る「サリコルヌ」といわれるもので、しっかりとした塩味がありシャキシャキとした食感が味わえる独特な海藻でした。
次に二品目です。
Fera du lac, céleri morilles vin jaune café
二品目はフェラという湖産の魚を使った一品。
フェラはフライパンに蓋をして低温で蒸し焼きにし、しっとり柔らかく仕上げられています。
付け合わせとしてフェラの下には、皮つきのままオーブンで火を通した根セロリの角切り、セロリの中心部分の黄色く柔らかい部分を生で角切りにし、柑橘類のお酢で混ぜ合わせたものを。
フェラの上には、ジュラ地方のVIN JAUNEというワインと、生クリームを使って火を通したモリーユ茸、上記と同じ方法で火通しした根セロリの角切りとセロリの葉が添えられています。
シンプルでありながら素材の味が活かされ、材料の無駄を出すことなくジュラ地方の特産品を効果的に使われており、シェフによって考え抜かれた料理だと感じた一品でした。
講習の終わりにはシェフ自ら研究生のそばに近寄り、多くの質問に親身に受け答えいただきました。
最後に今回の講習を担当した全員で記念撮影をしました。