調理外来講習 / M. Julien RAPHANEL(ジュリアン・ラファネル氏)/ RESTAURANT LA GRANDE GEORGETTE(レストラン・ラ・グランド・ジョルジェット)
今回講習に来ていただいたのは、パリから東へ高速電車で45分ほどの場所にあるシャンパーニュ地方にあるランスにあるホテル「LA CASERNE CHANZY」(ラ・カゼルヌ・シャンジー)内にある「Restaurant LA GRANDE GEORGETTE」(レストラン・ラ・グランド・ジョルジェット)より、シェフのJulien RAHANEL(ジュリアン・ラファネル)氏と、同店より来られたVICTOR(ヴィクトール)氏です。
ラファネル氏は料理人の父の紹介で、M.O.F.のギィ・ラソゼ氏のブラッスリーである「Belooga」(ベルーガ)で料理人としてのキャリアをスタートします。このベルーガは学校のすぐ近くの町のヴィルフランシュにあります。その後、「Hôtel du Palais Biarritz」(ホテル・デュ・パレ・ベアリッツ)に移ります。2014年には、以前外来講習で来られたフィリップ・ミル氏の「Les Crayères」(レ・クレイエール)で7年半部門シェフとして働きます。2021年に現在のレストランにシェフとして就任し、2023年にはゴー・エ・ミヨの期待の若手シェフ賞を受賞されました。
今回の講習では2品の料理を作っていただきました。
Tartare de veau 仔牛肉のタルタル
仔牛のフィレ肉を小さく切り、牡蠣の味と香りのするオイスターリーフ、シブレットを刻んだもの、シトロンキャビアを混ぜます。それらをヘーゼルナッツオイル、レモンオイルで作ったマヨネーズで和えてタルタルにします。ホワイトバルサミコ酢を使ったカブのピクルスを小さい円盤状に切り、タルタルの上に並べます。小さく切ったウナギの燻製をその上に並べ、日本でもおなじみの海ブドウを飾ります水玉模様に穴の開いたチュイルを載せ、レモンのジュレとマイクロハーブを散らします。横には仔牛とウナギの燻製で作ったコンソメにベルガモットの香りを付けたものを添えています。様々な種類の酸味、肉とウナギの旨味、食感の違いが楽しめる一皿です。
研究生も手早く盛り付けられる様子をじっくりと見ています。
Saint-Jacques Choux ホタテ貝とキャベツ
ちりめんキャベツの外側の緑の濃い部分や、芯の部分を色付けながら炒め、帆立貝のヒモと肝を加え、ソースを作ります。ニンジンと根セロリを小さな角切りにし、オリーブオイルでゆっくりと火を通します。
帆立貝のムースを作り、先ほどのニンジンと根セロリの角切りと混ぜます。ちりめんキャベツの柔らかい部分を塩ゆでし、半球状の型に貼り付けてその内側に帆立貝のムースを詰め、蒸して火を通します。芽キャベツを塩ゆでし、外側の部分は外し飾りに使い、中心部分を半分に切って断面を慎重に焦げないように色付けます。帆立貝はオリーブオイルで手早く色付けて、火を通しすぎないようにし、すべてのパーツを盛り付けます。
芽キャベツの焼かれている状態を間近で見ている研究生。
講習を受けた研究生は「自分たちが今考えているムニュスペシャルで、料理の見せ方の参考になりました。」
など、今自分たちが必死で考えている料理の作成の参考にするために色々なものを得た様子でした。
講習終了後にシェフとアシスタントを務めた研究生で記念撮影。