FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M. Michel VIOLLET(ミシェル・ヴィオレ氏)

フランス校教壇から

2023.02.16



今回お越しいただいたヴィオレ氏は、1989年にM.O.F.(フランス最優秀職人章)を取得されています。1995年にはお菓子の世界大会クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー、フランス代表のオブサーバーとしてチームを率い、優勝に導いている素晴らしい技術を持った職人です。2018年に長年営まれた自身のお店を畳み、現在は業界の発展や後進の育成に努められています。毎期フランス校の研究生達のために講習に来てくださっています。

今回披露していただいたお菓子は、

NOUGAT BRUN
NOUGAT CHOCOLAT SIMPLIFIÉ

ヌガーとは、砂糖・水あめ・はちみつを煮詰めたシロップに、ナッツ類を混ぜ固めて作る、フランスの伝統的なコンフィズリー(砂糖菓子)で、様々な作り方や種類があります。

写真左側の『NOUGAT BRUN』は、砂糖をキャラメルにして水あめ・はちみつを加え、高温まで煮詰めてナッツ類と合わせ固めたヌガーです。キャラメルを作る際、水を加えないのがヴィオレ氏のこだわりで、『水を加えるとキャラメルの甘味・苦み・香りを一定にするのが難しいから。』だと説明してくださいました。煮詰め具合を温度と固さ、色などで判断し作成されていました。また、このヌガーは冷えると固くなるので、状態を見極めて温かいうちにカットします。

写真右側の『NOUGAT CHOCOLAT SIMPLIFIÉ』は、ヌガー・モンテリマールに似た配合で、卵白を使用しており、全体量に対して30%以上のナッツ類が入っています。はちみつにシロップを注ぎ泡立て、そこにメレンゲを合わせて更に泡立てからナッツ類と合わせ固めたヌガーです。卵白にシロップを注ぎ泡立てる作り方が一般的ですが、その場合全体量が少ない時は卵白が泡立ちづらくヌガーを作ることが難しいため、ヴィオレ氏は逆転の発想で泡立てられているものを合わせることで少量でも作ることができる方法を紹介していただきました。

そしてもう一つ披露していただいたのは、

研究生のリクエストした絵画をその場で手早く描いていただきました。色の使い方・合わせ方で細かい表情や雪景色を表現し、普段触れることの少ない伝統的な技術に研究生も魅了されていました。



アシスタントを務めた研究生のコメント

「二回目のアシスタントでした。前回よりもフランス語が聞きとれてたことで自分の成長を感じ嬉しかったです。質問をしながらシェフのサポートができたので、これからのスタージュ先での働き方がイメージできてとても良かったです。シェフはとても面白く、そして技術も知識も一流なパティシエの作業を近くで見ることができて幸せでした。」

「初めてのアシスタントで緊張もしましたが、とても気さくなシェフでコミュニケーションを取るのがとても楽しかったです。また実習で作ったことのあるお菓子でも、作り方は一つでないことや近くで作業を見ることができとても貴重な体験となりました。」

Merci!M.Viollet!