FRANCE

辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M Yohann CHAPUIS (ヨアン・シャピュイ氏)/Restaurant Le Greuze (レストラン ル・グルーズ)

フランス校教壇から

2017.11.24


今回、外来講師としてお越し頂いたのは、
レストラン「ル・グルーズ」オーナーシェフ ヨアン・シャピュイ氏です。

リヨンのOrsi(オルシ)、ヴィエンヌのLa Pyramide(ラ・ピラミッド)などを経て、
2004年からLameloise(ラムロワーズ)でシェフ・ド・キュイジーヌとして、一度は失われていた3つ目の星を取り戻し、その後、2008年からブルゴーニュ地方Tournus(トゥルニュ)にあるLe Greuze(ル・グルーズ)のシェフ・ド・キュイジーヌに就任し、当時は星を失っていたこのレストランにも星を1つ取り戻しました。

毎期、研修生を受け入れて頂いているレストランの一つでもあります。
今回は研修生も一緒に来校し、料理2品を講習して頂きました。


PELE MELE D'ESCARGOT DE BOURGOGNE
PULPE DE RACINE DE PERSIL - ŒUF DE CAILLE MOLLET
LARD COLONATA - CAPPUCCINO AU BEURRE D'ESCARGOTS
LIE DE VIN ROUGE ET PERLES DU JAPON

ブルゴーニュの名物料理、エスカルゴのブルゴーニュ風、赤ワイン風味のポーチド・エッグ、そして季節の野菜を組み合わせた1皿。
器にパセリの根のピューレ、エスカルゴと小玉ねぎのソテー、半熟うずらの卵、コロンナータのラルド、ハーブ、薄切りのパンのトーストを盛り込み、パセリのジュと、エスカルゴ・バター(エシャロット、にんにく、パセリ、バターを合わせたもの)を使ったムース状のソースを添えます。
赤ワインをベースに、ビーツのジュース、フォン・ド・ヴォ等で作ったソースにタピオカを加えたものを別添えし、お客さんの前でサービスします。沢山の味、香りがお皿の中で混然一体となって食欲をそそります。


DOS DE CHEVREUIL CUIT AU SAUTOIR
EPAULE CONFITE AU VIN ROUGE EN ROBE DE BUTTERNUT
TRANCHE DE BUTTERNUT SAUMUREE / GENIEVRE / CAZETTE DU MORVAN
SAUCE GRAND VENEUR ET PECTINE CASSIS

鹿のロースはにんにく、タイムと共にバターを使ってシンプルにローストし、表面にソースを塗ってヘーゼルナッツ、カシス、ジュニパーベリー等の粗刻みを振りかけます。
肩肉は、赤ワイン、フォン・ド・ジビエを使い、コンフィ状に柔らかくしたものをほぐし、煮詰めた煮汁と合わせてクネル状に形作ります。
その周りを、バターナッツのスープにベジタブル・ゼラチンを加えたものでコーティングします。
ソースは、鹿の骨とくず肉を赤ワインで48時間マリネした後、骨とくず肉をそれぞれ香ばしく焼き、マリネに使った赤ワイン、フォン・ド・ヴォを使ってベースを作ります。
煮詰めたものに、砂糖、水、酢、グロゼイユのジュレ、マスタードで作ったガストリック、豚の血、ブルゴーニュのマールを加えて仕上げ、別添えで提供します。
バターナッツのソミュール漬け、カシスのソースと共に盛り付けます。
2種類の火通しの鹿肉に、香り高く力強いソース。
ジビエ料理のクラシックな組み合わせがベースにありながら、シェフの感性が感じられる1皿です。


講習中のシャピュイ氏と谷口君。

研修生の谷口君にも講習助手としてシェフと共に料理を仕上げてもらいました。
また講習後には、在校生に向けて今のうちにしておくべきことや、現場に出た時の為の心構え等のアドバイスもしてもらいました。


シェフを囲んで
今回助手を務めた(左から)岡田君、谷口君(研修生)、須藤君