製菓外来講習 M.Anthony FRESNAY (アントニー・フレネ氏) / Restaurant la Pyramide(レストラン ラ ピラミッド)
製菓外来講習に来ていただいたのは、M.Anthony FRESNAY(アントニー・フレネ氏)です。
フレネ氏はRegis & Jacques MARCON(レジス エ ジャックマルコン)や、La Bouitte(ラ ブイット)といった有名ミシュランガイド星付きレストランでシェフパティシエを務め、現在はリヨンから南へ約40分、ローマ時代の遺跡が残るVienneヴィエンヌという街にある2ツ星レストラン『Restaurant la Pyramide』(レストラン ラ ピラミッド)のシェフパティシエを務めています。レストランのスペシャリテには知る人ぞ知る世界最高のお菓子・幻のお菓子と言われている『ガトー・マルジョレーヌ』があります。
今回フレネ氏が作成したお菓子は、研究生にとって今期初となるアシェットデセール(皿盛りデザート)です。メニューを知った時からみんなワクワクしていました!
La mangue , en transparence au parfum de galanga , Fraîcheur de foin
構成は下からCoulis mangue galanga(ガランガとマンゴーのソース)、Soebet au foin(干し草のソルベ)、Cube de citron(角切りレモン)、Pâte sucrée(タルト生地)、Mousse fromage blanc(フロマージュブランのムース)、Confit exotique(エキゾチックなフルーツの粘度があるソース)、Opaline(薄くてぱりぱりする飴)です。横にはMarmelade mangue(角切りマンゴーのソース)と、たっぷりメレンゲが絞られた一口サイズのタルトが添えられています。
小さいタルトの生地の焼成には、なんといつもムースなどに使用するフレキシパンの裏側を使っていました。
Coulis mangue galangaのgalanga(ガランガ)は生姜とよく似た見た目をしています。ですが香りに甘さと酸味を感じ、また胡椒のような辛味もあることで生姜とは違った奥深さがあります。香りと刺激の隠し味に今回はすりおろしてソースに混ぜています。
またSorbet au foinに使用しているfoin(干し草)は、Mélilot(メリロ)という種類のRegain(ルガン)を使用しています。ルガンとは1度収穫した草を再び成長させ、2度目に収穫した物を指します。1度目に収穫するものに比べ茎が少なく繊維質の部分が減り、また葉が多くタンパク質が豊富になるルガンの中でもMélilotは甘い香りがあり、古くからハーブティーやウォッカの香味付けとしても用いられており、ハーブの一種です。M.Fresnayはヴァニラのような甘い香りがするとおっしゃっていました。
普段料理では燻製に使用しており、お菓子に使用する事は斬新でキュイジニエの先生たちも出来上がったソルベに興味津々でした!
パーツがすべて揃えば盛り付けスタートです!
お皿を並べてどんどん出来上がっていくデセールに研究生達も息をのんで見守ります。
アシスタントの研究生も積極的に盛り付けを行います。
新しい技法や材料を知ることが出来、研究生達のムニュスペショーや今後のパティシエ人生に繋がる素敵な時間となりました!
【研究生からコメント】
「初めての外来講習のアシスタントをしてみて、最初は自分のフランス語がシェフに伝わるか不安でしたが、周りのサポートやシェフが色々気づいてくれたおかげで無事に講習をやりきることが出来、とても面白かったです。アシスタントの経験は擬似研修の感覚だなと思いました。次回以降も機会があればもっとスムーズに出来るようにし、もっとフランス語でコミュニケーションも頑張ります。」
「普段の実習ではなくシェフのアシスタントをする事はとても緊張しました。初めてだったのでどこまで踏み込んでいいのかわからず積極的になれなかったので、次の機会があれば色んなことをさせてもらえるよう、フランス語でどんどん話しかけていこうと思います。フランス語でのコミュニケーションの難しさを実感しました。お菓子の勉強と並行してフランス語ン勉強ももっとしっかりしていこうと思いました。」
Merci! M.Frenay!!