専門講義 M.BOSSAN(ボッサン氏)/HENNESY(ヘネシー)社
今日の専門講義は、コニャックCognacのトップメーカーであるヘネシー社から、フィリップ・ボッサン氏をお招きし、講義を行っていただきました。
コニャックは蒸留酒の一種ですが、ボルドーの北に位置するコニャック村とその周辺で、決められた製法に基づいて作られた蒸留酒にのみ、その名前をつけることができます。ヘネシー社は、1765年にアイルランド出身のリシャール・ヘネシー氏によって設立され、今年創設250周年を迎えた、コニャックを代表する由緒ある会社です。
ボッサン氏は、ヘネシー社のコニャック大使という立場で、コニャックの魅力を世界に広めるべく広報活動をされています。今日の講義では、コニャックの製造法はもちろんのこと、コニャックの歴史や、各地域での消費のされ方にいたるまで、とても幅広い内容についてお話いただきました。
講義の後は試飲です。最初に試飲したのは、V.S.(Very Special)という比較的熟成の若いコニャックをクランベリー・ジュースで割ったカクテル。コニャックのカクテルと聞かれるとびっくりする方もいらっしゃるでしょうが、特にアメリカなどではこのように気楽にコニャックを楽しむ傾向があるとのこと。まだコニャックに親しみのない学生たちもこのカクテルには「おいしい!」と声を弾ませていました。カクテルの後は、V.S.O.P.やX.Oといった、熟成年数の長い本格派の試飲が続きます。
授業の最後には、ヘネシー社のDVDを鑑賞し、実際にコニャックを作る過程や、セラー・マスターと呼ばれるブレンドの専門家たちが試飲をしている様子など、普段では目にすることのできない貴重な映像を見ることができました。また、ボッサン氏には、学生からの質問にとても丁寧にお答えいただきました。学生にとって、非常に満足度の高い講習となったのではないでしょうか。