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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Jean=François MALLE(ジャン=フランソワ・マル)氏 / Restaurant la Rotonde(レストラン・ラ・ロトンド)

フランス校教壇から

2022.05.13

今週から2セリが始まり、研究生は複数の料理を作ることになりました。クリヨンの研究生も複数のメニューから食事を選ぶことができるようになり、本格的なレストラン・シミュレーションが始まりました。

今回の外来講習としてお越し頂いたのは、「Restaurant la Rotonde」(レストラン・ラ・ロトンド)のシェフJean=François MALLE(ジャン=フランソワ・マル)氏です。

レストラン・ラ・ロトンドは、学校から車で30分程の所にあるCharbonnière les Bains(シャルボニエール・レ・バン)の5ツ星ホテル&スパ「le Pavillon de la Rotonde」(ル・パヴィヨン・ドゥ・ラ・ロトンド)のメインダイニングで、ミシュランガイドの一つ星を獲得しています。

マル氏は、出身地であるブルターニュ地方の星付きレストランで働いた後、リヨンのホテル・メトロポールでシェフを務め、2012年にラ・ロトンドに入られました。翌2013年にはパテ・アン・クルートの世界大会で見事優勝を勝ち取っています。

なお、ラ・ロトンドはフランス校生の研修先でもあります

☆今回披露いただいた料理

Pâté en croûte « Champion du monde » (パテ・アン・クルート <<シャンピオン・デュ・モンド>>)

2013年の世界大会で優勝を勝ち取ったパテ・アン・クルートを披露して頂きました。

コンクールで優勝するためにも、焼きあがりの美しさはもちろんですが、やはり断面のきれいさ、試食した際の生地の焼け具合、味のバランスが重要になると話され、仕込みから組み上げ、焼成、保存、提供と各段階のポイントを詳しく話して頂きました。

切り口をより綺麗に見せるため、パテの材料は季節によって異なりますが、今回はファルス(詰め物)に、鶏肉、鶏肝、豚の喉肉、豚フィレ肉、背脂の塩漬けを使用し、フォアグラと鶏肝のテリーヌ、ピスタッチオのペースト、豚足、マッシュルームのグレックなどを具材として使用し、コクと酸味のバランスを調整しています。

ファルスの中心部までしっかり火が通り、生地の焼き色にムラがないように、オーブンの温度、加熱時間、ベンチタイムを細かく調整しながら焼き上げたパテは、生地の模様と焼き色、切り分けた際の断面も美しく、さすがは世界チャンピオンと納得する出来上がりでした。

シェフを囲んで、助手を務めた研究生2名と研修生。※撮影時にマスクを外してもらいました。