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辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M.Jérôme LANGILLIER(ジェローム・ランジリエ氏)

フランス校教壇から

2023.11.21

今回の外来講習は、ジェローム・ランジリエ氏にお越しいただきました。

ランジリエ氏は、2009年の「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー Coupe du Monde de la Pâtisserie」(お菓子の世界大会)のフランス代表チームの一員としてアメ細工とアントルメを担当し、見事チームを優勝に導きました。1999年から2001年まではリヨンの高級トレトゥール「クロスタン Clostant」のシェフ・パティシエを務め、ほかにもレストランやホテル、パティスリーでの勤務経歴もお持ちです。現在は講演や、企業へのコンサルタントの仕事に取り組まれています。

今回披露していただいたお菓子です。

『Tarte Miss Williams』

構成は、上から

Spéculos シナモンの入ったクッキー生地を角切りにして飾っています。食感のアクセント!
Poire vanille citron 洋ナシの角切りとレモンジュレ。レモンの酸味と洋ナシの甘味香りのバランスがとても良い。
Crème mousseline vanilla バニラの濃厚なクリーム。
Compotée de mûre ミュール(ブラックベリー)のコンポート。
Pâte sucrée,Frangipane タルト生地。

ランジリエ氏は一緒にお菓子を仕上げますか?と聞いてくださり、すべての作業をアシスタント研究生とともに行っていただきました。


計量、温度、切りものの大きさなど細やかな指示をしてくださり、研究生の顔つきも真剣です!!!

出来上がりの状態を研究生達も実際に見て、触り、分かりやすく説明してくださりました。

タルト生地を型に敷きこむ作業の様子です。
3mmに伸ばした生地を、帯状に指定の長さに切ってから敷き込むことで、生地の厚さが同じになります。
ケーキとして食べた時に、どこを食べても同じバランスで美味しく食べることができる工夫がされていますね。

ジュレをまとった洋ナシは、スプーンで成形します。初めて見る作業に、研究生達は驚いていました!
昔は専用の型が無い時に、この方法で仕上げていたと教えていただきました。現在は型などを使い綺麗な形にしてお菓子を作ることが多いので、研究生達は昔からの職人の知恵と技が新しく思え、とても勉強になりました。

アシスタントを務めた研究生のコメント

「徹底した温度管理や時間設定、生地・クリームの状態にって臨機応変に混ぜ方や器具を使い分ける判断力、そして何より作業の正確さに強く感銘を受けました。初めてのアシスタントでしたが、シェフも温かく接していただき、簡単なフランス語であれば理解して行動することができました。シェフからも褒めていただきやりがいを感じました。」

「初めてのアシスタントは緊張しました。スピードが速く同時進行で作業が進み少し慌ててしまいました。講習を受けている時は、頭の中を整理しながらフランス語を聞き取れていましたが、アシスタントをしながらフランス語を聞き取るのは難しく、フランス語をもっと勉強しよう思いました。今回アシスタントをして自分に足りないところを見つけることができ、新しい発見もできたので、とても楽しかったです。」

Merci!M.LANGILLIER!!!