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製菓外来講習 M.Jérôme LANGILLIER(ジェローム・ランジリエ氏)

フランス校教壇から

2024.11.05

 今回の製菓外来講師は、2009年の「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー Coupe du Monde de la Pâtisserie」(お菓子の世界大会)のフランス代表チームの一員としてアメ細工とアントルメを担当し、見事チームを優勝に導いたジェローム・ランジリエ氏です。
 1999年から2001年まではリヨンの高級トレトゥール「クロスタン Clostant」のシェフ・パティシエを務め、ほかにもレストランやホテル、パティスリーでの勤務をされ、現在は講演や、企業へのコンサルタントの仕事に取り組まれています。

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ランジリエ氏は毎期講習に来てくださり、アシスタントにもたくさんの作業をさせてくださいます。アシスタントがフランス語を聞き取れなかったり、指示と少し違うことをしていたりすると、分かるまで丁寧に教えてくださいます。そして、正確な作業をいつもされます。これは洋梨をシロップで煮たものを角切りにして、もう一度シロップで炊きなおす作業なのですが、時間を見ながら火加減、水分の蒸発具合、混ぜ具合などなどとても注意深く洋梨の状態も、アシスタントの作業ぶりも観察しながらされていました。


 今日出来上がるお菓子の名前は『Tarte Miss Williamsタルト・ミス・ウィリアムス』です。前回の講習のお菓子は「Tarte Lady Roseタルト・レディ・ローズ」。お菓子の名前は女性的な響きの名前の方が素敵でしょ!?とランジリエ氏。今回のお菓子の名前、ウィリアムスは洋梨の種類のポワール・ウィリアムにもかけています。

  タルト生地にクレーム・フランジパーヌ(アーモンドクリームとカスタードクリームを混ぜたものを絞り焼き上げ、その上にミュール(ブラックベリー)とフランボワーズのピューレのコンポテ(混ぜて火を通したもの)、ヴァニラのムースリーヌ、洋梨の炊いたものをのせます。

タルトの表面に乗っているのはスペキュロスと呼ばれるスパイスの入ったクッキーです。
一つずつ形を整えてから焼いて、等間隔に並べます。

ランジリエ氏は「日本人の名前の響きがとてもいい。」と言ってアシスタントの名前をすぐに覚えて名前で呼んでくれます。ちょっと呼びにくい(発音しにくい)名前の時もありますが。みなさんはフランス人の名前、すぐに覚えられますか?私は同じタイミングでたくさんのフランス人の名前を聞くと3人目ぐらいから混乱し、1人目も誰だか分からなくなるので、アシスタントの名前を間違わずに呼べることにも感心しています。

アシスタントをした研究生のコメント

「クープ・デュ・モンドで世界一になられたランジリエさんの元での初アシスタントはとても緊張しましたが、どの作業もとても繊細に丁寧に作業されていて手元の細かい作業を間近で見られてとても勉強になりました。積極的に作業にも参加できとても楽しくできました!」

「渡航して1ヶ月、初めてのアシスタントはとても緊張しました。シェフは作業が丁寧なうえに、手早く綺麗に仕上げていました。私もそんな作業ができるようになりたいです。型を使わずドームのようにスプーンで洋梨をタルトに乗せていく作業は見ていると出来そう!って思うけど、実際やってみると高さを揃えるところやきれいな円にするのが大変でした。」

Merci! M.LANGILLIER!