製菓外来講習 M.Nicolas BONNARD (ニコラ・ボナール氏)
今回製菓外来講習に来ていただいたのは、M.Nicolas BONNARD(ニコラ・ボナール氏)です。
ボナール氏はブルゴーニュ地方の製粉会社NICOT社で専属講師を務めた後に独立し、リヨン市内で話題になったブーランジェリー『L'Epiaisonレピエゾン』のオーナーシェフを数年勤めました。現在はフリーでパンの講習や技術指導などに取り組まれています。
先日キュイジニエの特別実習授業にも来てくださいました!
その時の様子がこちらです→特別実習授業 / M. Nicolas BONNARD (ニコラ・ボナール氏)
今回は2日間にわたり、5種類のパンを作成していただきました。
【Baguette de tradition française】
フランスでは欠かせないパン。バゲットです。研究生が普段扱っている生地と違い柔らかいため、成形が難しいですが、ボナール氏は手数が少なくとても作業が速いです!
焼成前に生地の表面に切り込みを入れていきます。この時の切り込みの仕方の違いで形や膨らみ方、内部のキメの細かさまで変わってきます。今回は5本、それぞれが少し重なるような状態で切り込みを入れていきました。
【Pain beaujolais】
こちらのパンはフランス校がある地域で作られているボジョレワインを使用しています。キュイジニエの特別実習授業のように直接生地に加えることもありますが、今回は1度沸騰をさせアルコールを飛ばしてから加えています。その方がアルコールとサラミの塩分で抑制されていたイーストの活動を最大限に発揮し、ふんわり焼き上げることが出来るからです。常に美味しさを求めるボナール氏の凄さが垣間見えます!他にはリヨンのサラミとヘーゼルナッツがふんだんに入っています。
【Seigle auvergnat】
ライ麦粉を使用したパンです。ライ麦粉は小麦粉とは違いグルテンが含まれていない為、少し硬いですが歯切れが良いです。ライ麦ならではの独特な酸味のある香りも楽しむことが出来ます。
【Pain meule de pierre sur levain】
石臼で挽いた粉を使用したハード系のパンです。天然酵母を使用したルヴァン(発酵種)を使用しているため、小麦の香りや旨味を噛めば噛むほどしっかり感じることが出来ます。
【Pain à la courge】
かぼちゃをピューレ状にして水の代わりに使用したパンです。見た目も可愛くカボチャに似せています。食べるとかぼちゃの香りと優しい甘さを感じることが出来ます。
【研究生からコメント】
「初めてパンの外来講習でしたが、シェフが簡単そうにする作業が実際にするととても難しくて、パン作りの難しさを改めて実感した2日間でした。表面の模様を見るだけで作り方や配合が想像できるとおっしゃっていたシェフのようになれるよう、よりたくさん勉強をし、経験を積んでいきたいと思います。」
「今回初めてパンの講習でしたが、シェフはパン生地に負担をかけないように手数を少なくして分割したり、張りを出すために強めに丸めるなど、パンの状態を考えて作業しているなと感じました。また、作業スピードも速く無駄の無い丁寧な作業をしていたので、私たちもシェフの生地の扱い方を参考にして、より美味しいパンを作っていきたいです。」
Merci!M.BONNARD!!