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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Sébastien CHAMBRU(セバスティアン・シャンブリュ氏) /L'O des Vignes(ロ・デ・ヴィーニュ)

フランス校教壇から

2022.12.02


今回の外来講師はレストランL'O des Vignes(ロ・デ・ヴィーニュ)のオーナーシェフのM.Sébastien CHAMBRU(セバスティアン・シャンブリュ氏)です。レクレール校のあるボジョレー地方の北、白ワインで有名なマコン地区のPouilly Fuissé(プイィ・フュッセ村)にあります。

シャンブリュ氏はポールボキューズをはじめ、フランスにとどまらず日本を含む海外のレストランで研鑽を積まれ、2007年にM.O.F.(フランス最優秀職人章)を授章されています。2010年に現在の村にレストランを開業され、2018年にミシュランガイド1つ星を獲得されました。高いテクニックと理論的な考えの持ち主で今回の講習でも研究生に分かりやすく、理論的に講習を行っていただきました。

今回の講習では2品作成していただきました。


Racines et comet truffé

1品目は野菜を使った前菜です。ビーツはアルミホイルで包みオーブンでローストして甘味を凝縮させます。根セロリエは薄切りにして塩ゆがきします。薄切りにしたビーツと根セロリを交互に重ね、その上にコンテチーズの薄切りを重ねてオーブンでチーズを溶かします。トピナンブールのピューレ、ビーツと根セロリを盛り付け上から赤ワインソース、乾燥させたトリュフのみじん切りを散らしています。

実際に試食した研究生の感想を聞くと火を通したビーツを食べるのは初めてで、生の時よりも甘味が凝縮されていることにとても驚いていました。

シェフの横でアシスタントをしている研修生の様子です。

2品目は鳩を使った料理です。

Pigeonneau en pot-au-feu aux carottes

2品目は鳩とにんじんを使った料理です。鳩は胸肉ともも肉に分けて、さばいたもも肉とガラはポトフのようなスープソースにします。ポトフという料理なので、胸肉は液体で火を通すと思いきや、胸肉をにんにく、タイムの香りを移した油で皮目に焼き色を付けた後、ローストします。素材を美味しく食べるための調理法と伝統的な料理を好むというシェフの考えが分かる組み合わせです。つけ合わせには黄色、オレンジ、紫色の3色のにんじんを球体にくり抜いて塩ゆがきします。ローストした胸肉、ソテーした肝と心臓、にんじんを盛りつけ、スープを注ぎます。

学校とは違う鳩のさばき方を目の前で教えていただいているアシスタントの様子です。モニター越しで見ている研究生も興味津々でした。

現在研修中の研修生から研究生に向けて、アドバイスを頂きました。お店の仕事内容、休日の過ごし方、学校との違いなど、研究生も研修のイメージが膨らんだと思います。

最後にシェフとの記念写真を撮りました。