製菓外来講習 Pauline Dorange(ポリーヌ・ドランジェ氏)・Nolwen Pellet(ノルウェン・プレ氏)/Régis et Jacques Marcon(レジス エ ジャック マルコン)
昨年11月に学校企画の食べ歩きで伺った3つ星レストラン、レジス・エ・ジャック・マルコンから、シェフのポリーヌ・ドランジェ氏(左)、アシスタントとしてスーシェフのノルウェン・プレ氏(右)にお越しいただきました。
オーベルニュ地方サン=ボネ=ル=フロワ(St-Bonnet-le-Froid)にある3ツ星レストラン「レジス・エ・ジャック・マルコンRegis et Jacques MARCON」でパティスリー部門(シェフ・パティシエ)を任されています。製菓学校を卒業後、いくつかの店舗を経て現在の3ツ星レストランに勤務して現在三年目になられます。同レストランのトレードマークである「キノコ」をもとにしたデザートを考えるなど、チャレンジ精神の旺盛なシェフです。
今回は、レストランで提供されているアシェットデセール(皿盛りのデザート)を1皿披露していただきました。
クロカン・ショコラ・マオエ/シコレ(Croquant chocolat Mahoe/chicorée)
ヴェイス社のチョコレートのマオエ、そしてチコリ(和名:キクヂシャ)の根の粉末の組み合わせを使用した一品です。チコリは栄養価が高く、フランスではお湯で溶いてコーヒーのようにして飲まれる素材です。現在ではあまり飲まれなくなりましたが、以前はコーヒーを好まない人が、健康のために朝食に飲むことが多かったそうです。
筒状に巻いたテュイル生地のカリカリとした食感、チョコレートの香りを抽出したグラス、チョコレートの味わいを活かしたビスキュイやクランブル、そしてチコリのほのかな苦味が楽しめる一皿です。飾りつけも繊細で、上にのっている木の枝のチョコレートが、まるで影のように下にひかれているココアパウダーに描かれている模様と重なります。レストランで提供される手の込んだアシェットデセールを目の前にし、研究生もたくさん刺激を受けたようです。
今回アシスタントを担当したのは眞鍋芳燿さんと川上優歌さん。
眞鍋芳燿さん「レストランでは、オーダーがきてから作るので、早く仕上げなければならず、お菓子の構成もそういうことを含めて考えなければならないと学びました。前回アシスタントを担当した時よりもフランス語が聞き取れ、行動も出来たので少しは成長したと感じました。」
川上優歌さん「(シェフの)動き、作業効率の良さ、場所の使い方に驚きました。普段作っているお菓子とは違う組み立て方や構成がとても面白いなと思いました。今日学んだことを、ムニュ・スペシオ(卒業制作発表会)や、自分の店を持った時に活かせたらと思います。」
アシスタントと記念撮影
全員で記念撮影