製菓外来講習 M.Alain ROLANCY(アラン・ロランシー氏)/Pâtisserie ROLANCY(パティスリー・ロランシー)
リヨンのクロワ=ルースCroix-Rousseにある、「パティスリー・ロランシー」のオーナーシェフ、アラン・ロランシー氏にお越しいただきました。
「パティスリー・ロランシー」はトラディショネルなガトーを中心に扱っており、今も多くの常連客を抱えています。93年にM.O.F.(フランス最優秀職人章)を受章された同氏は、2年に一度開催される製菓の世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥラ・パティスリCoupe du Monde de la Pâtisserie」にフランス代表として出場されたこともあります。今では同大会の審査員を毎回務めておられ、フランス製菓業界で重要な役割を果たされています。日本の「サロン・デュ・ショコラ」にも出店しており、内外で高く評価されている方です。
作ってくださったお菓子は次の2品です。
TARTE ESTIVALE
お菓子の名前は「夏のタルト」といった意味ですが、チョコレートのムースで仕上げられています。ロランシー氏曰く、「夏でもチョコレートを食べられるようにとても軽い味わいにしています」とのこと。ガナッシュベースのムースですが、チョコレートに、生クリームを入れるのか、牛乳を入れるのかで味わいが違ってきます。
また、タルト生地の中にはたくさんのフランボワーズをちりばめ、フラン(牛乳・生クリーム・砂糖・卵を混ぜ合わせたもの。ここに小麦粉を入れるともちもちとした食感になりますが、今回は入らない配合なので、焼き上がりはプリンのようになります)をたっぷり流して焼いています。フランボワーズの酸味と、フランの滑らかさでよりチョコレートが軽く感じられます。
TARTE SENTEURS DE PROVANCE
菓子名は「プロヴァンスの香りがするタルト」といった意味です。プロヴァンス地方の特産である桃とアーモンドをたっぷりタルトに詰めたお菓子になっています。
タルト生地を焼き、その中に、黄桃をくし切りにしてコンポートにしたものを敷き詰め、更にマジパンといわれる、アーモンドをペースト状にしたものをベースに作成したムースで覆い、仕上げました。
講習のはじめに研修生のHUANGさんからお店、シェフ、研修の内容について話してもらいました。途中シェフと話をしたりしている様子を見て、学生たちは5ヶ月後の自分たちの姿がイメージできたと思います。
講習の助手を務めたのは、製菓研究課程の萩原 誠也君と山路 百果さん。とても早口なシェフの言葉を頑張って聞き取り、緊張しつつもサポートしてくれました。
萩原君「人の先の先を読むことが大変で、でもそれができたら、そのために自分は何をしたら良いのか、どう動いたら良いのか少しずつ分かるようになれると感じました。」
山路さん「反省点はたくさんありますが、シェフのアシスタントが出来て楽しかったし、とても良い経験になりました。もっと動けるように努力しないと、と思いました」
ロランシー氏と助手を務めた学生、研修生のHUANGさんで記念撮影。
講習終了後、シェフとみんなで記念撮影。
Merci Mr.ROLANCY!!