専門講義(チーズ)M.Jacques THIBAUD(ジャック・ティボー氏)
2019年春コース、初の外来講師はチーズの専門家であるジャック・ティボー氏です。長年、CRIEL(ローヌ=アルプ地方酪農協同組合)に勤務。退職なさってからは、フランスのみならず海外へも足を運び、チーズの普及のために尽力をされています。
わかりやすいスライドを使って、チーズの製造工程やそれぞれのチーズの特徴を教えてくださいました。チーズをその共通点から8つのタイプに分けられること、製造途中でビールやワインでチーズを洗う工程があるなど興味深い話がたくさんありました。
日本ではあまりなじみのないチーズ。なかには少し苦手な研究生もいます。今回あらためて詳しくどのように作られるのか、どんな風に食べるのか、どんなワインやパンに合うのかを学び、チーズへの関心も高まったことでしょう。
一般的に、チーズにはパン(フランスパン)あるいはワインを合わせます。しかしなかには、ドライフルーツやクルミなどのナッツが入ったパンと一緒に合わせるタイプや、ビールとともに味わうチーズもあるというのが意外でしたね。
講義の後はお待ちかねの試食。いろいろな知識を得た後に食べることで、またさらに理解が深まります。「このチーズはおいしいな。」あるいは「このチーズはちょっとクセがあるな。」など、自分の感覚と向き合うのも大切なことですね。
もちろんただ味見をするだけではありません。複数あるチーズをどのようにさらに盛るのか、どの順番で味見をするのかも、これから食べ歩きなどでレストランに行く際に知っておかなければなりませんし、将来チーズを提供するなら必要なことです。原則として牛のミルクで作られたものや、ハードタイプの味が軽めのチーズから始めて、ヤギのミルクやウォッシュタイプのチーズの順番で並べ試食をします。
試食の後はしっかりと記録をしておきます。こうすれば自分の味覚の幅を広げていけますね。
次はワインの専門講義が予定されています。どうぞお楽しみに。