FRANCE

辻調グループ フランス校

ブログ

調理外来講習 M.Sébastian Chambru(セバスチャン・シャンブリュ氏)/L'Ô des vignes(ロ・デ・ヴィーニュ)

フランス校教壇から

2019.05.07

今期初めての外来講習には、レクレール校から車で45分ほどかかるフィッセ村にあるレストラン、「ロ・デ・ヴィーニュ」からセバスチャン・シャンブリュ氏が来られました。
シャンブリュ氏は2007年にM.O.F.(フランス最優秀職人賞)を授章され、2017年にミシュランガイドで一つ星を獲得し、現在もその星を維持されています。

現在同店でスタージュ(実地研修)をしている研修生と共に2品を披露してくださいました。

Jaune d'œuf confit en raviole, laitue celtuce et caviar, lait de poule

自家製のパスタ生地で作ったラビオリの中には64℃でゆっくりコンフィにした卵黄が包まれており、下にはステムレタス(アスパラガスレタス)を塩ゆでにしたものが敷いてあります。
手前の泡は鶏のブイヨンにバターと全卵を混ぜたのちハンドミキサーで泡立て、燻製塩でほんの少し香りをつけたソース。
ラビオリの上には良質なキャビアや季節のハーブがあしらわれ、見た目にも楽しい一品です。


Les asperges cuites au bouillon d'aurone camphrée et rhubarbe, poulpe snacké

フランスでは珍しいタコを使った一品。付け合わせもリュバーブ(西洋フキ)とあまり料理には使われない食材です。処理をしながらリュバーブの説明を丁寧にしていただきました。

リュバーブは粉砂糖をふりかけ110℃のオーブンで柔らかくなるまで火を通します。
ホワイトアスパラガスとアスパラ・ソヴァージュは、生で薄くスライスしサラダ仕立てにしたものと塩茹でしたもの2種類を作ります。
剥いたアスパラの皮と鶏のブイヨンでアスパラのブイヨンを作り、そこにaurone camphrée(カンフルアブロトナム)という、正露丸のような香りのするハーブを少しだけ加えることで香りを移してあります。
タコは柔らくなるまで下茹でし、仕上げに高温のフライパンで表面がカリっとするように焼き上げます。
仕上げにそれぞれを調和よく盛り付けます。レストランで提供する際は、サービス係がお客様の前でブイヨンを回しかけ料理が完成します。

最後に研修生が現在のスタージュの様子を研究生に話してくれました。
1ヵ月がたった今も順調のようで何よりです。

最後にシェフ、アシスタントを務めた研究生、現在スタージュ中の研修生で集合写真を撮りました。