専門講義(コニャック)M.THIERRY SALES(ティエリ サレス氏)/ HENNESSY(ヘネシー社)
調理製菓の研究生合同で行われる専門講習の授業、今回はブドウから作られる蒸留酒「ブランデー」の一種「コニャック」についてです。コニャックはフランス南西部にある土地の名前からその名称がつけられています。コニャックメーカー「Hennessyヘネシー」社はコニャック製造会社の中で最も有名なメゾンと言っても過言ではありませんが、そのヘネシー社からThierry SALES (ティエリ サレス)氏をお招きし、講習を行っていただきました。
ブランデーはブドウ由来のものとそれ以外の果物由来のものとに分けられます。コニャックはブドウ由来のブランデーです。老舗のコニャックのメゾンとして知られるヘネシー社の歴史は1765年にさかのぼります。ルイ15世の軍隊にいたアイルランド人将校、リシャール ヘネシーにより創業されました。長い歴史だけではなくその品質も世界中で称えられ、各国の王国でも認められているコニャックメーカーです。
コニャック社でサレス氏は「アンバサドゥール・ドゥ・ラ・メゾンAmbassadeur de la Maison(ヘネシー社大使)」をされています。世界各国でヘネシー社のコニャックの魅力を広めるための講習を行っています。今回の講習ではコニャックとは何か、といった導入編から、ヘネシー社の歴史やコニャックの特徴についてのお話を伺い、試飲も行いました。
コニャックの説明の後に行われた試飲は今回4種類のコニャックと1種類のコニャックを使用したカクテルでした。コニャックはVery Special(ヴェリー スペシャル・通称V.P)、Very Superior Old Pale (ヴェリー スペリオール オールド ペイル ・通称V・S・O・P)とExtra Old(エクストラオールド通称X.O)、Paradisの4種類。熟成期間が短いものから長いものへと移りました。熟成期間が長いと味わいが深くなりますが、個人の好みがありますので熟成期間が短い方が好みだという研究生もいました。カクテルはV.Sにジンジャエールとライムの皮、氷を入れて作ったものです。甘さが増しライムですっきりとした飲みやすいものになり、蒸留酒のアルコールの強さが苦手な人もおいしく飲めたようです。
前回の講習と同じく、サレス氏はフランス校の研究生用に「ヘネシー・コニャッククイズ」を作成してきてくださいました。こちらは研究生のスマートフォンでQRコードをスキャンしクイズに答える、という形で回答が行われ、点数が高かった1位~3位の研究生にプレゼントが贈られました。プレゼントはコニャックの小瓶です。おめでとうございます!
興味があってもなかなか自分で勉強する機会のない蒸留酒コニャックについて、基本的なことがよくわかる講習でした。こちらの講習で興味を持った人はフランスにいる間にいろいろなコニャックや蒸留酒を試飲してみるとよいかもしれませんね。