羽山 智基さん「羽山料理店」
羽山 智基さん Hayama Tomoki
エコール 辻 大阪 仏伊料理マスターカレッジ 1997年3月卒業
シャトー・ド・レクレール フランス料理研究課程 1997年 春コース卒業
研修先: La Bastide St-Antoine (グラース)
店名:ビストロ 羽山料理店
大阪府大阪市西区靭本町2-5-1 1F
℡06-6449-6369
http://www.bistro-hym.com/
『フランス校は、出会いと経験。それに尽きます』
大阪市内のビジネス街・本町において憩いの場である「靱(うつぼ)公園」は、
若者や家族連れにも人気の高いお洒落スポット。
その公園沿いを歩いていくと見えてくるのがビストロ「羽山料理店」です。
オーナーシェフの羽山智基氏は1997年にエコール 辻 大阪を卒業後、すぐさま憧れのフランスへ。
第1フランス校シャトー・ド・レクレールで学び、カンヌ近くの2つ星レストランでスタージュ(実地研修)を経験しました。
帰国後は神戸の名店ジャンティ・オジェに就職し、その後カジュアルなイタリア料理店で料理長を務め
経験を重ねました。26歳になりそろそろお店を替えようか、あるいは独立しようかと考え始めた頃、
既にやりたいお店のイメージはあったので、何気に物件を探していたところ今の場所を見つけ即決!
「羽山料理店」が誕生しました。
以来、地元住民はもちろん、仕事帰りのビジネスマンなど様々なお客さんたちに愛され続け、
今年で8年目を迎える名店です。
羽山シェフの情熱は止まることを知らず、昨年春には知人の夢をきっかけに和食とワインをメインとした
「土佐堀オリーブ」を全面的にプロデュースし、オープンしました。
さらには、別のスタイルのお店を近々開店する予定とのこと!
そのエネルギーとパッションは一体どこから来るのでしょうか?!
そんな羽山シェフのルーツを辿るべく、フランス校時代を振り返って頂きました。
外観:木の温もりが伝わってくる目にも心にもやさしい雰囲気
夜は漏れてくるお店の明かりが柔らかく、不思議と懐かしさのようなものを感じます
■ 開業するに至った経緯と苦心されたこと等があれば、教えてください。
自分が田舎育ちなので、リバーサイドや公園など緑の近くでお店をしたいと思っていました。
物件を探すうちに現店舗と出会い、もう即決でしたね。
オープン時に苦心したことは特にはありません。
開店直後にはしばらく一人で営業していたこともありましたが、今ではいい思い出ですね(笑)
木の温かみがお店全体を包み、フランスのカンパーニュ(田舎)を感じられるほっこりできる空間
■ お店・料理のコンセプトと店名の由来を教えてください。
あくまで現地での記憶と書籍から自分の思う「ビストロ料理」を田舎っぽい雰囲気で楽しんでいただきたいと。
店名は読んで字の如しです(笑)。ずっと前からそこにある、洋食屋のようなイメージで名づけました。
■ 料理人として最もやりがいを感じられることは何でしょうか?
お客様の反応が直に受け取れることですね。
■ 仕事で常に心掛けていることや料理人として大切だと思うことは何でしょうか?
自己満足にならず、常にお客様の存在を意識すること。召し上がっていただくのはお客様ですから。
カウンターや個室もあり、さらにはキャーヴまで(写真右)!
田舎料理とワインのマリアージュがたっぷり楽しめます
■ 今後の目標
頂点というよりは、底辺や裾野の拡大をしていきたいですね。
また、僕のモットーとして「今やることは今やる、今すべきこと出来ることは今する」という考えがあるので、
思い立ったらその時がやり時。決して先に延ばさないようにしています。
ですから、今後もやりたいことがあればそれをやっていくでしょうね。
■ フランス校で得たもの
フランス校でのすべての経験が、今でも僕の原点です。
フランス校では常にシェフから「考えろ!!」と言われ続けました。
それは今の仕事や考え方にも影響していて、スタッフたちにも自分で考えることの大切さをいつも教えています。
■ フランス校・スタージュにおいて印象に残っているエピソード
スタージュ先では、年下がめっちゃ仕事が出来る(笑) 彼らは13,14歳から料理の世界に入って
スタージュをしていたりしますからね。悔しかったので仲良くなって色々教えてもらいました(笑)
スタージュ出発前にみんなで記念撮影。フランス校の仲間は一生の戦友です
■ 卒業して思うフランス校・スタージュの一番の魅力は?
僕自身スタージュありきでフランス校へ入学しましたが、一番の魅力は、料理人にとってというより
人間として糧となる経験が得られるところだと思います。
フランス校は僕にとって、「出会いと経験」。もうそれに尽きると思います。
当時の友人は今でも友人ですし、その時にしか感じることが出来ないこともたくさんありました。
時間がたっても、その経験と情熱を共有できる仲間がいるということは本当に素晴らしいと、今でも本気で思います。
■ 最後にフランス校進学を目指す学生たちへメッセージをお願いします。
ずばり、「やりたいことをやりましょう!」
2号店の「土佐堀オリーブ」の料理担当は、羽山料理店の元スタッフ・大羽シェフ。
彼女もフランス校の卒業生ということで、お話を伺いました。
大羽 由紀さん
エコール 辻 大阪 仏伊料理マスターカレッジ 2000年3月卒業
シャトー・ド・レクレール フランス料理研究課程 2000年 春コース卒業
店名:土佐堀オリーブ (大阪府大阪市西区土佐堀2-1-12-B1 TEL:06-6450-8182)
■ お店・料理のコンセプトや、料理・接客などへのこだわり
ワインや野菜中心のお惣菜を気軽に楽しんでいただき、
ほっこりしていただく事ができればいいと思っています。
■ 料理人として最もやりがいを感じられることは?
お客様に「おいしかった!」と言っていただくことです。
お洒落な外観。左には店名でもあるオリーブの木が
■ 仕事で常に心掛けていることや料理人として大切だと思うことは何でしょうか?
もっとお客様に喜んでいただけるようなお料理を沢山作れるようになりたいです!!
■ フランス校・スタージュで得たものとその魅力
フランス校に行って、とにかくフランス、そしてフランス料理が大好きになりました。
この思いは今でも私の原点になっています。本場フランスの食材に触れ、現地の人々や空気、
全てからフランスそのものを思い切り感じ取れることが、フランス校の一番の魅力と思います。
店内はウッド調で、お洒落かつ親しみのあるバーのよう
カウンターがメインだがテーブル席もあります
■ 最後にフランス校進学を目指す学生たちへメッセージをお願いします
皆さんの料理人人生の中で本当に貴重な経験になるはずですから、ぜひ頑張ってくださいね!
お二人とも、ありがとうございました。