新谷 岳大さん「アラヤケータリングサービス」
新谷 岳大さん ARAYA Takehiro
[エコール 辻大阪]辻フランス・イタリア料理マスターカレッジ 1999年3月卒業
フランス校シャトー・ド・レクレール フランス料理研究課程 1999年春コース卒業
店名:アラヤケータリングサービス
オーナーシェフ
大阪府西区九条南
メールアドレス:araya.cs.osaka@gmail.com
HP: http://ameblo.jp/takeko-barroco/
『友情と感謝』
フィンガーフード(一口サイズの料理)によるケータリングサービス(出張料理)という、独自のスタイルで活躍し、
TVや雑誌でも紹介され、注目を集める新谷岳大さん。
TV『LIFE 夢のカタチ』(2013年7月20日放送)http://asahi.co.jp/life/backnum/130720.html
でも紹介されました。
外国自動車メーカーや有名企業のレセプションパーティーや、人里離れた山の中のウエディングパーティーなど、
どんな条件でも依頼者の要望に応え、料理のみならず、飲物や会場の空間演出など、パーティー全体の
コーディネートを新谷スタイルで表現し、パーティー参加者を虜にしています。
フランス校時代から、料理の盛り付けや、料理写真の撮影に、抜群のセンスを発揮し、フランス校の先生方が
注目する存在でした。フランス校から帰国し、他の仲間達のように、有名レストランやホテルで修業する道を選ばず、
自由な発想で料理を提供する店などで経験を積みました。レストランバルでシェフを勤める傍ら、フランスで興味を持った
フィンガーフードによる個展を開催し、個人のパーティーを請け負う内に、評判が広まり2012年4月に独立しました。
大阪市西区の3階建てビルを改装した、住居とアトリエ(キッチン)が一体の「アラヤケータリングサービス」の
小さなアトリエから『食べるアート』を制作し、日本各地に活動の場を広げています。
将来は、海外進出も視野に進化し続ける新谷さんに、フランス校時代を振返っていただきました。
■ ケータリングサービスを始められた経緯と、苦心されたこと
知り合いのギャラリーのオーナーの方から、料理で何かを表現してみたらどうかと提案があったため、
料理による個展を開催したことです。「食べられる」作品を作って個展を行ったところ、お客様の反応がよかったため
独立しようという気持ちが芽生えました。
苦心したこととしては、いまのところ特にありません。パーティーの文化がなく、実際パーティーも少ない大阪の地で
仕事として成り立つかの不安はありましたが、様々なキャリアをもったユニークな友人に支えられて、
順調に楽しくお仕事をさせていただいています。
■ ケータリングサービスのコンセプト
アトリエでフィンガーフードを作り、パーティーの会場を問わず、料理を提供することです。
フィンガーフードとして提供される料理は、味より見た目が重視されることが多いように感じます。
ただ、やはり「食べ物」である以上、見た目が美しいことはもちろんのこと、
「食べて美味しいこと」も大切しています。
■ 料理人としてやりがいを最も感じられることは何でしょうか?
パーティーに来て頂いたお客様が「美味しい」と言ってくださること。
また、クライアントから次回のパーティーも頼むよ、と言ってくださることです。
■ 仕事で常に心掛けていることや、料理人として大切だと思うことは何でしょうか?
常に心掛けていることは、クライアントの意向に十分に沿った作品、もしくはそれ以上の作品を作ることです。
言葉で示すことは難しいですが、まだクライアントの方もはっきりと認識されていない希望やニーズを引き出すことも
心掛けています。お客様に喜んでもらえる場を提供することを常に考えています。
料理人として大切だと思うことは、誰のために料理を提供するかを常に念頭に置いておくことだと思います。
一般の方対象に、大阪グランフロントでの講習会で講師を担当
■ 今後の目標
大阪だけではなく日本中のいろいろな地で、いろいろなパーティーのケータリングにチャレンジしたいと
考えています。
そして、様々なバックグラウンドをもった方々とコラボレーションをしていきたいと思います。
また、ゆくゆくは海外のクライアントのオファーも受けていきたいと考えています。
このアトリエから、独創的なフィンガーフードが生み出される
■ フランス校の体験は、今の仕事や考え方や感性にどんな影響がありましたか?
とにかく毎日が必死だったように記憶しています。
いま振り返れば、フランスという日本とは違う文化のなかで、見聞きしたすべてのこと、肌で感じたことのすべてが
刺激的でした。このことが、却って料理にとどまらず、日本をよりよく理解するきっかけとなり、
日本の料理や食材や風土の素晴らしさを感じるきっかけとなったように思います。
フランス校にて、今も師と慕う榊先生と
■ 卒業して思うフランス校・スタージュの一番の魅力
フランスの環境で、フランスの食材を使って、フランス式の調理方法や考えを肌で感じ、学ぶことができることです。
■ フランス校・スタージュの印象に残っているエピソード
とにかく食べまくったことです(笑)。私は同じ日のランチやディナーで三ツ星レストランの
梯子(はしご)をしたこともありますよ。その時に食べて感じたことのすべてが、現在の私の料理の基本となっています。
皆さんも、フランスをぜひ満喫してくだい!
また、スタージュについては、当時は携帯電話のない時代で、リヨンから離れた場所でしたから、とにかくはじめは
寂しかったことをよく覚えています。フランスでの友人との連絡は手紙でやりとりしていました。手紙には、
何時何分に公衆電話で待っていると、公衆電話の電話番号を書いて、寒い冬の中、公衆電話で待っていました。
いまでもフランス校時代の友人とはその話題になり、話はつきません。
■ 「友情と感謝」
同期の友人とは活躍の地と活躍の場が異なり、いまではなかなか会うことはできませんが当時同じ夢を目指して
協力し一緒に切磋琢磨し合った仲間たちはいまでも、私の人生にとって欠かすことのできない無二の友人たちです。
そして、フランス校に進学させてくれた両親には心から感謝しています。
尊敬するポール・ボキューズ氏と
シャー・ド・レクレール校の仲間達
■ フランス校に進学する後輩達へのにメッセージ
とにかく、フランスという場所を全身で感じて楽しんできてください!!!
そうすれば、きっと技術も知識も感性も後からついてくるはずです。
型にはまろうとせず、また、あまり深く考えすぎずに、とにかく楽しむことを大切して
一日一日を楽しんできてください!!!