朴 裕羅 さん:製菓2016年春コース
お菓子を勉強しようと決めた時、人生で一度はフランスに行って本場のお菓子に会ってみたいと思いました。日本の文化や目線からお菓子を学ぶだけではなく、本場の文化を体で感じることで視野を広げたかったです。
最初は、フランス人と話すのが少し怖かったのですが、近ごろはフランスの人たちが思っていた以上に優しくてフレンドリーだということがわかってきました!こちらが頑張ってフランス語でしゃべったら、必ず真剣に聞いてくれるので、フランス人とフランス語で話すのが楽しくなってきました。
フランスに来てから、お菓子についてさらに真剣に考えるようになったと思います!日本の学校では、製菓の基本とともにお菓子作りの楽しさを教わりましたが、フランス校では、自分の担当する作業が増える分、辛さや大変さを感じることもあります。このまま現場に出て役に立てるのだろうかと不安に思うこともありますが、フランス人の先生や仲間から、自分の作ったお菓子について「セ・ジョリC'est joli(きれいだね)」や「セ・ボンC'est bon(おいしいね)」と言われたときの、パティシエとしてのやりがいや嬉しさももっと深くわかるようになりました!
フランスと日本のお菓子作りでまず一番に「ここが違う!」と感じたのは、フランスの作業は日本に比べてダイナミックで、「めちゃくちゃ早い!」ということでした。フランスでは、形や大きさの細かい部分よりも、スピードや効率を優先して作業することが求められるように思います。日本とフランスで考え方が違うところをいっぱい学ぶことができて楽しいです!
日本でも寮に住んでいたので、お風呂の共同使用などは経験していましたが、他の人と部屋を一緒に使うのは初めてのことで、まだ慣れないところもあります。でも、寮のみんなと仲良くなって、お互いに助け合ったり、悩みを相談し合ったりする間に、最近では、慣れない部分に目を向けるよりも、「いい友達がたくさんできてよかった」とポジティブな面について考えるようになりました!
休日に一番よく行くところはスーパーです。こちらのスーパーは敷地が広いことが多く、学校の食事では出てこない食品や、日用品がたくさん売られています。この頃は、初めて見る果物や食べ物を買ってきて、寮のみんなと試したりもしています。電車で観光地や大きい街に行って、観光や食べ歩きをすることもあります。遠いところでなくても、近くの町の市場に行ったりもします。
リヨンのフルヴィエールの丘で
外出してみると、日本に比べると治安が良くない地域があったり、日本では街中に普通にあったものが全くなかったりするのを感じました。一番痛い目にあったのは交通機関で、流しのタクシーがとても少ないとか、乗ろうとしていた電車がストライキでいきなりなくなるなどして困ったことがありました!
タクシーは予約してから乗るようになりましたが、同じタクシー会社に電話をかけているうちに、運転手さんと仲良くなりました!最近は"ボンジュール、ムッシュBonjour, Monsieur!"だけで、"オ!シャトー・ド・レクレール?"と返事をしてくださいます。会うたびに仲良くなって、最近はフランス人の友達に電話するような、リラックスした気持ちでタクシーを呼んでいます。
フランスに来てから、色々なお菓子屋さんやパン屋さんに行きましたが、一番記憶に残っているのは、アヌシーの「フィリップ・リゴロ」というお店です。アヌシーを旅行した時に、夕方くらいにお店を訪れたら、製品がほぼ売れきれの状態だったので、次の日の昼頃にもう一度行ってみました。その時間帯はお客さんが多く、製品も全部並んでいました。運が良かったのは、そこのシェフに会ったことで、こちらから話しかけると「辻の学生さんですか?」と質問してくださってとても嬉しかったです。それから一緒に写真を撮ってくださっただけではなく、研修生が働いている様子も見せてくださり、思い出に残る楽しい食べ歩きになりました!
研修を希望しています。学校よりも厳しく製菓を教えてもらえるというイメージを抱いていましたが、研修生が働いている姿を見て、研修先は学校のように何かを教えてもらうというよりは、自分がお店のチームの一員になって、仕事をしながら勉強する場所だと考えるようになりました!
※フランスでは18歳からお酒を飲むことができます。
フランス校はとても楽しく、思っていたよりも厳しいです!ただ単にフランスに行って住んでみたい、といった気持ちで入学したら、苦労するかもしれません。でも、自分なりにちゃんとした目標があれば、本当に楽しめると思います!大きな目標じゃなくても、例えば、「日常会話がスムーズにできるぐらいのフランス語の力をつけたい」とか、「フランスの3ツ星レストランを○件まわりたい」とか、「フランスのチーズをいっぱい食べてみたい」といったことでもいいと思います。もちろん、その個人的な目標とは別に、「お菓子を真剣に勉強したい」という気持ちも必要です。こうしたことをちゃんと考えた上で留学するなら、いくらでもフランス校を、フランスを楽しめると思います!
朴 裕羅 PARK Yu Ra
2016年春コース レクレール校 製菓研究課程
出身大学:世和女子高等学校(韓国 ソウル)
辻調グループ出身校:辻製菓専門学校 製菓衛生士本科