調理師一年目の思い出
職員1年目。たくさんの同期がいました。その中で返事の声の大きさだけは誰にも負けないというのが、何もできない新人でもすぐに実行できる唯一のこと。ある時、H先生に呼ばれたので、仕事がもらえると思って意気込み、いつもより大きな声で「はい!!」と返事をし、喜び勇んで走って行くと……直前の授業で、同期が講習助手だったようで、H先生は「お前もこれくらいの声で返事できるだろう!」と注意していらっしゃるのです。そうです!ただ、声の大きさを彼に聞かせるためだけに、呼ばれたのです。あれから26年、返事やあいさつの声の大きさが今でも宝になっています。
日本料理教授 K.T. |