「第3回辻静雄食文化賞」受賞作、受賞者発表
2010年に創設した「辻静雄食文化賞」。辻調グループ創設者の辻静雄(1933~1993)の食文化普及の活動を記念し、食文化の多様で豊かな発展に寄与することを目的に設立した本賞も今年で第3回目を迎えました。日本の食文化の幅広い領域の活動に注目し、よりよい「食」を目指して目覚しい活躍をし、新しい世界を築き上げた
作品、もしくは個人・団体の活動を対象に選考してきました。
本日、5月24日、第3回辻静雄食文化賞・贈賞式が東京・恵比寿(「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」)にて行われ、受賞作、受賞者が発表されました。
<第3回辻静雄食文化賞>
『田口護のスペシャルティコーヒー大全』 (田口護・著 NHK出版)
受賞された本作の著者の田口護さんは東京・台東区にある「自家焙煎珈琲屋バッハ」の店主で、日本スペシャルティコーヒー協会会長です。
【受賞理由】
科学的視点を加えた技術の理論化により、新たなコーヒーの価値観を確立し、コーヒー技術書として、またコーヒー文化論としても完成度の高さが評価されました。
<専門技術者賞>※本年度より新設
谷 昇(たに・のぼる)さん
谷さんは東京・新宿区にあるフランス・レストラン「ル・マンジュ・トゥー」のオーナーシェフ。同店は2008年度版の「ミシュランガイド東京」で2ツ星を獲得し以後、5年連続で2ツ星を維持しています。
【受賞理由】
現役の料理人として卓越した技術を発揮し、常に進化するトップランナーとして料理業界に新しい地平を切り開き、食文化の向上に寄与していること。さらに、未来の料理業界がどうあるべきかの指標となる優れた料理人であるということ。
<第3回辻静雄食文化賞の選考委員会の委員>(敬称略)
委員長、石毛直道(国立民俗学博物館名誉教授)。委員には、鹿島茂(明治大学)、阿川佐和子(作家)、福田和也(慶應義塾大学教授)、西山嘉樹(文藝春秋のライツ管理部部長)、辻芳樹(辻調グループ代表)、八木尚子(辻静雄料理教育研究所所長)
<専門技術者賞・選考委員>
門上武司(「あまから手帖」編集顧問)、犬養裕美子(レストランジャーナリスト)、君島佐和子(「料理通信」編集長)、柴田泉(「月刊専門料理」編集長)、わぐりたかし(放送作家、フードメディアフォーラム主宰)、山内秀文(辻静雄料理教育研究所研究顧問)