「日本エスコフィエ協会」ジビエ講習にエコール 辻 東京の井原先生&河合先生登壇
2019年8月26日、新宿にある東京調理製菓専門学校にて、日本エスコフィエ協会主催のフランス料理勉強会にて、エコール 辻 東京の河合麗子先生が、「イノシシの栄養」、私、井原が「イノシシで注意すべき衛生面」というタイトルで講義をしました。
エスコフィエ協会 副会長の堀田様は、「ジビエが農業被害を出している。利活用の名のもとに、国は使って欲しいと言う。僕らは、昔からの風習や知識をもとに調理している。実際には食品事故も起きているし、栄養分も理解できていない。このままでは、ホテルなどの大量調理の場ではジビエが使用禁止になってしまう。僕らには学びの場が必要。」とおっしゃっていました。
そこで、昨年に引き続き、ジビエの利活用を推進する中で、今年はイノシシについて、栄養面での魅力と衛生面に配慮して安全安心に調理するために是非、講義をして欲しいとのご依頼で今回の会の開催となりました。
約80名という多数の参加者がおり、ホテルやレストランで働く方々が中心のようでした。ベテランシェフから若手の料理人まで幅広い年齢層の方が参加されていました。勉強会では、はじめに副会長の挨拶、協会の委員の方々のご紹介、その後、イノシシの栄養とイノシシの衛生の講義を聞き、その後実習室で仔イノシシ(マルカサン)調理の仕込みと仕上げのデモストレーションを見学するという内容でした。
イノシシの栄養では、河合先生より①イノシシの栄養特性、②鉄を中心にイノシシに含まれる各種栄養成分の働き、③季節によるイノシシの成分変化などの話がありました。
▲エコール 辻 東京 河合麗子先生
イノシシで注意すべき衛生面では、井原より①イノシシで注意すべき食中毒の概要、②イノシシに関わる衛生管理のガイドライン、③意仕入れから提供までの衛生管理のポイントについて話をしました。
▲エコール 辻 東京 井原啓子先生
講演後は、参加者の方々の積極的な質問がありました。おいしく安全に提供するために、食材と向きあう参加者の皆様の日々の熱意が垣間見えました。ジビエを安全においしく食べるための研究を行う、辻調グループの活動への期待はとても大きいと感じました。
辻調グループの一員として、私もジビエに関する最新情報を、このような講演会等でお伝えするために、日々努めていきたいと思います。
エコール 辻 東京
井原啓子