STEAM教育チャレンジ(1)~「心を満腹にするスイーツ」を目指して!
辻調理師専門学校は東京学芸大学と連携してSTEAM教育に取り組んでいます。
今回は、辻調グループ「エコール 辻 東京」の学びの成果発表の場として行われる「国立祭」の準備段階にもSTEAM教育を取り入れてみましたので、その様子をご紹介したいと思います。
毎年「国立祭」では、辻製菓技術マネジメントカレッジの2年生が、自分たちで考えたオリジナルのケーキ(以下 オリジナル・ガトー)を販売しています。製菓高度理論の授業内で、オリジナル・ガトーを考案するにあたって、【国立大学法人東京学芸大学】と【NPO法人 東京学芸大こども未来研究所】の方々にもご協力をいただきました。
東京学芸大学こども未来研究所は、STEAM教育を通して、最新のテクノロジーを活用し、誰もがより良い生活や社会の実現のために新しい価値を創り出し、実社会・実生活における問題を創造的に解決できるようになることを目指されています。また、そのために、自ら「ありたい姿」や「あるべき姿」を創造し、「あるべき姿と現実のズレ」を「問題」として捉え、「問題」を解決するために「課題」を設定し、「あるべき姿」を目指して「課題」を解決することが大切であるという考えをベースに活動されています。
さて、これをどのようにしてお菓子作りに組み込んでいくのか。
私たちはオリジナルガトーを考える前に、「ありたい姿」を考えるグループワークからスタートしました!2022年11月22日(火)、エコール 辻 東京の辻製菓技術マネジメントカレッジ2年生の授業「製菓高度実習(喜多村貴光先生)」の様子です。
この製菓2年生クラスが、自分たちで決めた国立祭でのクラスコンセプトは『心を満腹にするスイーツを』。これに基づき、ワークを進めていきます!お客様の心を満腹にするお菓子を作って提供すること、これを「ありたい姿」とし、そうするにはどうしたら良いのかを導き出していきます。
自分が心を満腹にしたと思う経験や他人へのインタビューなどを持ち寄り話し合いを進めていくと、
「帰省して家族団らんでの食事が幸せ」「自分が作ったお菓子をこんな場面で食べてほしい」など、食を通して学生たちの他者への想いが見えてきました。
こうして各グループの意見を聞きさらに話し合いを重ね、各グループで自分たちが目指す「心を満腹にするお菓子」(オリジナルガトー)がどのようなものなのか、まとめ上げました!
これまでもオリジナルガトーを考え、商品化してきましたが、このようなプロセスを踏んでお菓子を考えることは新鮮味もありつつ、社会のニーズを考えるという提供者としての根本を見直すきっかけにもなり、よりこれから作るお菓子の軸がしっかりしたのではないかと感じました。
※クリックするとPDFが開きます
このワークをもとにオリジナルガトーを具体的に考え、試作。その都度このワークで考えたことへ近づけるよう話し合いを行う予定です。お菓子を通して、お客様の心を満腹にし、生活をより豊かにする。2年生だからこそできる今回の挑戦を今後も追っていきたいと思います!
また、私たち教職員もSTEAM教育の理解を深め、実践していくための取り組みを行っています。こちらではその様子をご紹介していますので、ぜひご覧ください↓↓
東京学芸大学のサポートでSTEAM教育についてのFD研修を実施
辻調グループ エコール 辻 東京 堀越花依