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料理のチカラプロジェクト

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STEAM教育チャレンジ(3)~試作実習最終回!「心を満腹にするスイーツ」の完成~

東京学芸大学×辻調

2022.12.13

STEAM教育の取り組みレポートの3回目。
今年度の国立祭は、STEAM教育の手法を取り入れて、「私のありたい姿」から始めて、各グループで「私たちのありたい姿」を考え、「心を満腹にするスイーツ」(オリジナルガトー)という製菓の全体テーマをお菓子で実現する取り組みを進めています。
【リンク】STEAM教育チャレンジ(2)~「心を満腹にするスイーツ」いよいよ試作実習!~

この取り組みのための実習は全3回あり、辻製菓技術マネジメントカレッジ2年生は、今回、2022年12月12日(月)が最終回です。前回2回目の試作時には、【国立大学法人東京学芸大学】と【NPO法人 東京学芸大こども未来研究所】の先生方から直接アドバイスをいただきました。
そして、今回はこうしたアドバイスや学生自身が気付いた課題点などを元に、自分たちの「ありたい姿」や「心を満腹にするスイーツ」というテーマをさらに具現化すべく、お菓子のデザイン、すなわち、色、味、食感などの組み合わせやバランスを工夫して、前回からブラッシュアップしたお菓子を試作しました。
また、今回は、【NPO法人 東京学芸大こども未来研究所】の原口先生がご来校くださり、お菓子の出来栄えを確認しながら、すべての班を巡回し、前回の課題が改善されているか、私たちのメッセージが食べ手のお客様に伝わるかどうか、などの観点からフィードバックをしてくださいました。

「ありたい姿」を表現できたか原口先生の問いに答える学生の様子↓↓


原口先生からは、「どの班も上手に前回の課題の解決に向かっている。前回よりもさらに見た見や味が良くなり、思いもしっかり伝わってきます。素晴らしいです。」とのコメントを頂きました。今回の経験は、将来、自分のお菓子を作っていく際に必ず役に立つことでしょう。

【写真左】2回目の実習で製造した菓子【写真右】今回の実習で製造した菓子がより華やかに↓↓


≪実習風景≫
学生は、どんな外観が良いか、飾りつけの際も試行錯誤していました。桃色のお菓子にホワイトチョコレートとベリーの飾りが追加され、一層華やかになりました。飾りの位置が変わるだけでも、お菓子の印象が変わりますね。

飾りつけを変えて見栄えを確認している様子↓↓


桜のオペラは、前回よりもピンクの色味を強くしていました。花びらの飾りも追加して、春の満開の桜と春の香りが写真からも感じ取れそうです。ケーキを口に入れると、桜の香りとスポンジに入ったアーモンドの風味が広がって、繊細な品のある味わいでした。アーモンドと桜の相性が絶妙でした。桜の木の下で、お花見しながらお抹茶といただきたいなと感じました。

桜のオペラ(写真上部)↓↓


門松のケーキは、今まで見たことがないユニークなデザインでした。どんなお菓子に仕上がるか、初回から、ドキドキワクワクして見守っていました。日本のお正月をケーキで巧みに表現したインパクトのあるお菓子に仕上がりました。門松の竹の緑、梅の絵を描いたクッキーなど、一つひとつのパーツを丁寧に仕上げていました。

門松のケーキ(写真上部)↓↓


クッキーの竹↓↓


クッキー梅はアイシングで手書き↓↓


いちごのミルクレープを考案した班は、最後まで根気強く丁寧に取り組んでいました。前回は、風味が少し単調に感じられたため、ベリーのピューレを追加して、酸味と香りのアクセントをつけていました。外見もデコレーションを工夫して華やかになりました。カットした断面が圧巻です。カットするときは、他の班の学生も見に来て、断面が現れると「おおっ」と歓声が上がっていました。

表面にバタークリームをする様子↓↓


地層のようなケーキの断面の様子↓↓


STEAM教育を取り入れて、今まで以上に学生たちの想いがこもった心も満たすお菓子のレシピが完成しました。この後は、実際の販売に向け、引き続き準備に取り掛かります。店頭に並ぶ日が待ち遠しいです。

辻調理師専門学校 井原啓子