ABOUT US

料理のチカラプロジェクト

ブログ

【くいしんぼう ラボ】第8回活動レポート~冬の到来~

東京学芸大学×辻調

2022.12.09

肌寒さを感じる落ち葉の季節になりました。2022年11月28日(月)に行われた「くいしんぼう ラボ」8回目の活動報告です。農園でも、華やかな赤や黄色に色づいた木々が落葉し、地面をふかふかのじゅうたんのように覆い尽くし、時折吹く冷たい北風は、早くも冬の到来を告げているかのようでした。そして、今日も農園を管理されている、平田さんから沢山のことを学ぶ機会となりました。「のらぼう菜」の植え付け、カブと大根の引き抜き、ミカンと島トウガラシの収穫、先日植えたソラマメとニンニクの観察が、今日の主たる活動内容です。

↓↓晩秋の農園の様子


◆「のらぼう」の植え付け
「のらぼう菜」は「のらぼう」とも呼ばれています。主に、武蔵野台地周辺で多く栽培されるアブラナ科の野菜で、江戸東京野菜の1つです。耐寒性に優れ、花茎を折ってもまた次の脇芽を何度も出す旺盛な生命力を持った品種だそうです。江戸時代初期にすでに栽培されていたと伝えられており、大飢饉の際に人々を飢餓から救ったという記録が残るそうです。
「農園では、こぼれ種から発芽したのらぼうが、毎年生えてきます。これを、苗として畑に移植し育てます。」と平田さん。のらぼうは、寒空に青々と葉を茂らせ、すくすくと成長していました。私たちは、早速、苗にちょうど良い大きさの株を選んで、スコップで掘り出す作業に取り掛かりました。

↓↓こぼれ種で生えるのらぼうの様子


↓↓苗にちょうど良い大きさの株


↓↓植え付けの様子


◆カブと大根の収穫
8月にまいたカブは、直径6~10センチくらいの大きさに成長していました。ひとつの植え穴に、5~6粒ずつまいた種が発芽してできたカブのほぼ全てが大きくなり、植え穴をこじ開け、穴から飛び出すように成長していました。「これ以上大きくなると、実は割れて、筋が硬くなり、おいしくなくなるので、食べきれない分は畑にすき込み肥料にします。これを緑肥と言います」と平田さん。そこで、私たちは食べきれる分だけのカブを収穫しました。

↓↓密集して成長するカブ


大根は、簡単に抜けるかと思いきや、上手に抜くにはコツが必要でした。平田さんから「かがんで足をしっかり踏ん張って、両手は大根の葉の付け根をしっかり持って、全身で引き抜くようにして力を入れるのがポイントです。腕の力だけで無理に引っ張ると大根が途中で折れてしまうので注意してください」と説明を受け、早速、引き抜き作業に取り掛かりましたが、これには思いのほか力が必要でした。一生懸命引っ張って、一定の力が加わった時点でするりと抜けて、立派な大根が顔を出しましたが、大根は大きくて重いので、畑一面の大根を抜くのは重労働だと感じました。
収穫した大根は、翌日、職員食堂でみそ汁の具として調理され、教職員一同でいただきました。
「こんなにみずみずしい大根の味噌汁はなかなか味わえない!」と感動の声もある、おいしいお味噌汁になりました。

↓↓立派な大根とキノコと大根のお味噌汁



◆ニンニクとソラマメの観察
10月に植えたニンニクとソラマメは一斉に芽吹いた後も、すくすくと成長していました。来年の収穫が待ち遠しいです。

↓↓発芽したニンニク様子


↓↓発芽したソラマメの様子


12~2月の間の寒い時期には、農園での重要な作業として、翌年に向けての準備があるそうです。特に、大切なのが土づくりで、この時期に落ち葉を集めて堆肥を作ることが、作物がしっかり育つ土づくりの基本となるそうです。
次回の活動にも万全の寒さ対策をして臨みたいと思います。

辻調理師専門学校 井原啓子


<<追伸>>
前回収穫した農作物で作った学生の料理の一部を紹介します。
見ていてお腹がすいてきました!

↓↓上海菜飯~蕪の葉も使いました~

カブの葉の緑が鮮やか。栄養もたっぷりですね。

↓↓かぶのアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ

丸ごとの島トウガラシが可愛いですね。