TSPAレポート#7:想像の繋がり~落語食堂の取材~<大阪>
今回、私は「落語食堂」の取材をさせていただきました!
この「落語食堂」と言うのは、毎日新聞夕刊(関西版)で月に1回連載されているもので、
上方古典落語に出てくる料理を辻調グループの先生が再現し、落語家の桂吉坊さんと落語、料理について対談を行うと言うものです。
そして、今回の落語食堂のお題は『蛇含草』と言うお話。
ご隠居の家を訪ねた男が、餅の大食いをする事になり、その後家に帰って苦しい男はご隠居の家から分けてもらった、ウワバミ(大蛇)が人間を食べたあとに舐めると言われる消化に効く『蛇含草』を食べる。すると人間が消化されてしまい、餅だけが残ったと言う、不思議な少し怖いお話です。
そしてこの話を元に、今回料理を担当したのは
辻調理技術研究所 日本料理の湯川徳之先生です!
こちらは料理の撮影風景!
撮った写真はすぐに確認!
そして手直しし、また撮影!
と繰り返していました。
そして今回の料理がこちらっ。
左から
ずんだ餅、鱧鍋、飯蒸し
『蛇含草』の話にメインで餅が出てくることもあり、
どの料理にも工夫して餅が使われていました。
「ずんだ餅」は白玉粉を使用され、
「飯蒸し」にはもち米を使用され、
「鱧鍋」には海老がたくさんはいった海老餅が入っており、
鱧は蛇を、クレソンは蛇含草をイメージされたそうです。
さすが湯川先生。
お餅と言っても工夫され、
いろいろな使い方をされていました。
桂吉坊さんも感心!
すごく美味しそうに召し上がられていました!
あんまり美味しそうに食べられていたので、私も食べたくて
家で鱧鍋に挑戦してみました!!
でも海老餅が少しゆるかったです。
なかなか湯川先生のようにはいかないですねっ!
この日、落語食堂の撮影に行かせてもらうまでは
落語ってすごく難しそうで堅苦しいものと言うイメージでしたが、
撮影はすごく楽しい雰囲気で落語のイメージがすごく変わりました
初めてでも難しくないし、すごく楽しくて面白いものでした!
対談では『蛇含草』のお話の中で
冬のイメージが強い餅がでてきますが、お話は夏。
そのために工夫されてる言葉の表現の仕方や、料理に使われてる米の違い、作り方、
お互いに感心され合っていました。
みなさんも、一度『蛇含草』を聞いてみてはいかがでしょうか?
そしてその後にぜひ料理にも挑戦してみて下さい!!
より一層おもしろさが増すと思います!
落語と料理と言う少しかけ離れたように思う2つですが、
どちらも想像の世界から作り出して行くもので、
こんな繋がり方もあるんだなと思い、落語を身近に感じることができました。
私自身もお話からの料理の発想、組み立て方、とても勉強になりました!
これからの「落語食堂」でもどんなお話と料理が出てくるのか、
すごく楽しみです!
2013.08.08
辻調理技術研究所 TSPA