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ガルグイユをご存じですか?(レクレール校)

フランス校日記

2020.06.12

Bonjour, フランス校教務部です。
ボジョレ地方は、先週から2週間、ずっと雨か曇りの日が続いています。そして時々、嵐もやって来ます。
連日の雨のおかげで、気温も下がって、最近またちょっと肌寒くなりました。
ですが、レクレール校の玄関の花壇のアジサイだけは、雨を待ちわびていたかのように、毎日どんどん咲いています。

今日は久々に、雨雲の切れ目から青空が一瞬顔を出しました!!!シャトーにはやっぱり青空が似合います。
ところで、雨といえば「ガルグイユ Gargouille」をご存じですか?日本では「ガーゴイル」と呼ばれたりしています。
中世ヨーロッパのゴシック建築によく見られる、ある機能を持った不思議な彫刻のことなのですが、
それが、ここシャトー・ド・レクレールにもあります。実はこの写真の中にすでに2つ見えています!


シャトーのテラスの両端の付け根の部分に、ニョキっと飛び出ているものがあるのが分かりますか?
これが「ガルグイユ」です。多くの場合、空想上の動物の形をしていますが、実は「雨どい」の一部なんです。


右側のガルグイユはこんな感じ。翼を持った獣のような、ちょっと厳つい風貌です。
シャトーに降り注ぐ雨水の一部は、雨どいを伝い、最終的にはこのガルグイユの口から吐き出されます。
建物から少し離れた位置に水が落ちるので、建物が傷まないというわけですね。


こちらは左側のガルグイユ。それぞれ、顔も身体もデザインも少しずつ違っていて、興味深いものばかりです。
お菓子に興味のある人などは、ヨーロッパの造形のセンスやイメージの参考になるかもしれませんね。


こちらは、シャトーの別の場所にいる3匹目のガルグイユ。
ガルグイユはいつもこうした幻獣の形をしているわけではなく、建物によっては、実在する動物だったり、
人間だったり、表情もさまざまですので、フランスで歴史的建造物を訪れるときには、ぜひ気にしてみてください。
特にレクレール校の最寄りの町、ヴィルフランシュの教会のガルグイユは珍しい形で有名ですので、おススメです!

雨、曇り、雨、曇り...と、ちょっとどんよりとした今日このごろではありますが、雨の後にはこんな素敵な風景も!
フランスでは虹は、比較的よく見かけます。時に2重の輪だったり、垂直に近い見え方だったり。
季節や天気ごとに、いろんな表情を楽しめるフランスです。