FRANCE

辻調グループ フランス校

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不滅の花 イモーテル

フランス校日記

2021.08.25

Bonjour, 辻調グループフランス校教務部です。
8月も終わりに近づき、ヴァカンスシーズンだったフランスも徐々に日常を取り戻しつつあります。
本格的に元に戻るのは9月に入ってからになりますが、ヴァカンスから戻った人たちでフランス校近郊の人たちも8月頭より増えているようです。

前回はラヴェンダーについてお話しましたが、今回は「フランスの花繋がり」ということで「イモーテル」についてご紹介いたします。

日本でもアンチエイジングの化粧品などに名付けられたものをよく見るようになった「イモーテル」は、フランスの特にコルシカ島でよくみられる花です。
温暖な気候で乾燥し、岩場が多いところで育つ植物ですので、まさにコルシカ島は理想の植生地です。
日本語では「カレープラント」と呼ばれており、カレーのような香りがします。
ドライフラワーにしても形が変わらないことや、枯れても何年でも再生する力強さなどから「不滅・不死」などの意味がある「イモーテル」と名付けられました。


コルシカの山の風景


イモーテルは乾燥した土地を好みます

コルシカ島で見られるこちらの花は本名「イタリアのイモーテル」なのですが、フランスに生育するようになって長い時間が経っています。
ここ何年かで化粧品やエッセンシャルオイルとしての需要がかなり上がり、イタリアからの輸入で育てられる場合もありますが、そういった輸入品は「不滅・イモーテル」ではなく3年でダメになってしまうそうです。
何年でも生まれ変わるイモーテルはフランスで生まれ育ったもののみ。
長い間かけすっかりフランスという土地に定着しました。

 
可愛らしい黄色い花です

カレーの香りがするイモーテル、さぞかし食用に重宝されるのかと思いきや、苦みがあるらしく食用としては使われることがあまりありません。
煎じてお茶にしたり、茎の部分を香料として少し使ったりする、という利用法くらいです。よい香りがするのに少し残念ですね。
カレーの香りは精神安定にもよいらしく、香り袋として売られているのもよく見ます。

フランスとは言え離島で遠いこともあり、研究生の旅行先としてさほどメジャーではないコルシカ島ですが、シャルキュトリー(豚肉加工製品)がおいしかったり、海や山も綺麗で興味深い島です。
興味がある研究生の方にはぜひおすすめしたいです。


コルシカは豚が道に放し飼いにされています