Agape Substance
昨年6月にパリ6区にオープンした「アガぺ・シュプスタンス」。
シェフは、2012年のゴー・エ・ミヨーで「GRAND DE DEMAIN」(明日を担う料理人)に選ばれたフランスの新鋭、
ダヴィッド・トゥタン氏です。
「アルページュ」(パリ)、「ラ・メゾン・ド・マルク・ヴェイラ」(アヌシー)などで修業を積み、
その後スペイン、ニューヨークなどでの経験を経てアルページュ時代の同僚、ローラン・ラペール氏と共に開業。
店内は約20席ほどのターブル・ドットで、長い一つのテーブルをみんなでシェアするスタイルです。
メニューは材料名のみが記されていて、夜は99€か169€のチョイスです。
99€の方は14品、169€の方は約23品でさらにワインが数種類ついてきます。
今回は99€のメニューから何品か紹介します。
BERCE
べルス(はなうど)の種子を使ったスポンジとムースに柚子のジュレと米のテュイル・ダンテルを添えて。
TOMATE
ガスパチョにレグリスのムースを添えて風味をつけ、
セルヴィスがパコジェットにかけたバジルの冷たいパウダーを目の前でかけてくれる。
TOURTEAU
トゥルトー(いちょう蟹)の身はほぐしてコリアンドルで風味をつけ、
さらに生のクルヴェット・グリーズを添えて、セルヴィスがコンソメを注いでくれる。
HARICOT VERT
塩ゆでしたさやいんげんと薄くスライスした生のサーモン。
下にはほのかにオレンジの風味を効かせた味噌クリームが敷いてある。
CAROTT
ゆでた人参と人参の葉の部分を使ったムース。
ガランガのピューレとブラック・オリーブのセッシェ。
LOTTE
ロット(あんこう)のローストとエポートルのリゾット。
トンカ豆で香をつけたジュ・ド・クリュスタッセ。
GIROLLE
ジロールとトランペットのソテーに丁字風味のクレーム・ド・シャンピ二オンと
ノワゼットのコンキャッセ。
PIGEON
ピジョン(鳩)のローストとセロリのブレゼ。クミン風味のピューレと
キャラメルのほろ苦さを効かせたジュ・ド・ピジョン。
PERSIL
ほんのり甘みのあるパセリのピューレといちごのコンポート。
バジル・ルージュのソルべと乾燥メレンゲ。
全ての料理は出てくるまで材料名しかわからず、その都度気さくなサーヴィスの方が
材料の組み合わせや調理法までかなり詳しく説明してくれます。
どのお皿も一つの素材に焦点をあて、そこにさまざまな香りや食感のアクセントをつけ、
絶妙なバランスを表現しています。
一皿ずつ食べていくうちにさらに次の料理への期待感がふくらみ、
心地よい緊張感とわくわく感が味わえる、そんなひと時でした。
<Agapé Substance>
66,rue Mazarine 75006 Paris
メトロ Saint-Germain-des-Pré ④/Odéon ⑩
TEL 01 43 29 33 83
定休日 日、月
http://www.agapesubstance.com/#/fr/accueil/