Artisan Passionne(アルティザン・パシオネ)
今期からフランス校の研修先になった"アルティザン・パシオネ Artisan Passionné"を今回紹介します。
フランス中部に位置するロワール地方にあるアンジェ(Angers)という町にパティスリー、
ショレ(Cholet)という町にショコラトリー、の2店舗を展開するパティスリーです。
ルレ・デセールの会員でもあるお店で、二人のシェフがお店を盛り立てていらっしゃいます。
ショレ(Cholet)にあるショコラトリー。イートインできるスペースもあります。
ショコラトリーのシェフ、M. Luc POISSON(リュック・ポワソン氏)
ショコラトリーのこのお店には、赤くひと際目をひく"ムショワール・ド・ショレLe mouchoir de Cholet"という
チョコレートが並んでいます。「ムショワール」とはハンカチという意味で、ハンカチを折りたたんだような模様が
表面に入っています。
このチョコレートは昔からこの町で作り続けられている伝統のあるもので、特別な権利を持っているお店のみが
作り・販売ができる決まりになっているそうです。このお店はその権利をもつ数少ないお店で、この伝統ある
チョコレートを地方のスペシャリテとして残し、守り継いでいます。
プラリネ・アマンドとプラリネ・ノワゼットの入ったガナッシュとマジパンが2層になっており、赤く着色されたチョコレートで
コーティングされています。また、アクセントとして、ほのかにアンジェの特産品であるコアントローの風味が感じられます。
またアンジェの名物でもある" ケルノン・ダルドワーズQuernons d'Ardoise "の販売も行っています。
これは、この地方でとれる青灰色の瓦を模したチョコレート菓子で、アンジェにある老舗パティスリー「ラ・プティット・
マルキーズLa Petite Marquise」の登録商標ですが、この地方ではいたるところで販売されているのを見かけます。
この赤と青の2つの地方菓子がセットになった商品もあり、コントラストがとても印象的でした。
ショップではボンボン・ショコラ(約40種類)のほか、クッキーやガトーなども販売されています。
ピエス・モンテなども制作されており、店内に展示されていました。
シェフはこの地方で行われたサロン・ド・ショコラにも作品を出展されたそうです。
次に紹介する店舗はアンジェにあるパティスリーです。
パティスリーのシェフ、M.Aurélien Trottier(オレリアン・トロティエ氏)
こちらのお店では主に2店舗分のガトーを製造しています。
11種類のアントルメ
14種類のプティ・ガトー
スペシャリテは伝統的な"ババ・オ・ラム Baba au rhum"
しっかりとシロップのしみ込んだ歯切れの良い生地の上に軽い生クリームがのせられており、さらにお好みで
アルコール量を調節できるよう、ラム酒の入ったスポイトが添えられていました。
意外とボリュームがありましたが、軽い仕上がりでペロリと食べることが出来ました。
シンプルですが味わい深いお菓子でした。
もう一品、今の季節と言えば"モン・ブランMont-Blanc"
アーモンドクリームを敷き詰めて焼き上げたタルトの上に、たっぷりとマロンクリームを絞って仕上げてあります。
クリームの中にアクセントとしてカシスのジュレが忍ばせてあるのがポイント。カシスの酸味とマロンクリームの
甘みが相性抜群で、タルト好きな私には夢のようなコラボレーションでした。
またお店の人によると、今の季節にしか店頭に並ばない" タルトレット・フィグTartelette Figues"や
"タルトレット・タタンTartelette Tatin"もお勧めの一品だとのことです。
ガトーのほかに焼菓子(クッキーやパウンドケーキなど)やマカロン、コンフィチュール、
ボンボンショコラなども製造・販売されています。
各店舗とも、内装やラッピング、ディスプレイが赤でまとめられており、とてもかわいい印象でした。
シェフに理由を聞いてみると、この地方のスペシャリテ「ムショワール・ド・ショレ」の赤を意識したのだそうです。
ロワールを訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてください!
Artisan Passionné Cholet
150 rue Nationale 49300 Cholet
TEL: 02 41 58 55 40
Artisan Passionné Angers
59 rue Saint Laud 49000 Angers
TEL: 02 41 87 44 39
URL: http://www.artisanpassionne.com/