野上 隼人さん:調理・2013年秋コース
「自己管理」の大切さを感じる毎日
もともとフランス料理に興味がありましたが、エコールで学んでいるうちにフランス料理を本場で食べて、見て、聞いて、五感で感じながら学びたい!と思うようになり、フランス校留学を決めました。
フランス校に来てみて、まず感じたことは、「自己管理の大切さ」です。
授業とプライベートを両立させるためには、まず情報収集としっかりとした計画が必要になります。フランスは日本のように便利ではありません。交通手段やタクシーの予約なども日本とは勝手が違うので、予約を前もってしないといけないケースが多いです。ほかにも、フランス人は物事の切り替えが早いことにも驚きました。時間の使い方を重要視しています。たとえば、休むときはしっかり休むし、勉強のときは勉強!こんな感じです。まだなかなか自己管理は難しいですが、この調子でがんばっていきたいと思います。
フランスならではのイベントも満載。
どこへ行くのも新鮮で楽しいですが、さすが美食の国、食に関するイベントがたくさんやっています。先月は、リヨンで行われたワイン生産者の即売会、サロン・デ・ヴァン Salon des vins に行ってきました。フランス中のワイン生産者たちが550件も大集合して試飲できる恒例のイベントです。僕は白ワインが好きなので、白ワインを中心に試飲しました。フランスのさまざまな地方のワインが揃っているので、どれを飲もうかとても迷いました。僕は地方ごとにワインがとても違っていて、とても驚きました。酸味が薄かったり、濃かったり、香り、クセ、後味・・・ワインは本当に奥が深いなと感じました。
なんといってもフランス語!
こちらにきて1ヶ月半。実習には慣れましたが、普段のフランス語はまだまだです。
毎日ルセットを訳して予習したり、ヴァカンス計画をしたり、セルヴィスや実習の準備に追われてやはり忙しいので、ゆっくりとフランス語の勉強をしたくてもなかなか暇がありません。フランス校に来てから勉強するのはとても大変なことなので、ある程度のフランス語は身につけてからフランス校に来るのが一番いいと思います。
いままで一番フランス語で苦労したのは、やはり地元のフランス人のおうちに招かれたときでした。地元の村には、フランス校の学生がフランスの文化をより身近に感じられるようにと、希望する学生を毎期自宅に招待して、食事したり一緒に出かけたりしてくれる家庭があるんです。フランス人と一緒にボーリングに行ったり、バスケットボールを見に行ったり楽しかったでんすが、先生もいないし、もちろん日本語も通じないので、コミュニケーションは友達と辞書を使ってどうにか話すくらいしかできませんでした。自分で話をはじめたり、広げたりするのはとても勇気がいるし、次はもっと話せるようになりたいと切実に感じます。
友達と、毎日料理の話ができる環境。
フランス校は全寮制なので、毎日、友達と過ごせて楽しいです。毎日、友達やチームメイトと料理について真剣に話ができます。フランス校に来て、フランス料理を見るポイントが少し変わりました。僕は研修を希望していますが、以前は3ツ星がいいと思っていましたが、たくさんの先生と話をしたり、外来講習で来校する現役のすごいシェフたちから話を聞いたり、料理を見たりするうちに、徐々にフランス料理を見るポイントがが変わってきました。
後輩のみなさんへ
フランスに来る前は、本当に不安しかありませんでした。授業についていけるのか、フランス語は覚えられるのかなどなど・・・ですが、大阪のフランス校卒業生の先輩のお店「カメキチ ビストロ」に行って、オーナーシェフの亀井さんとお話をして、とても楽になりました。
「フランスに来れば友達ができるし、助けてくれる先生もいる。必ずなるようになるし、やる気があれば本当にいいものが得られる。胸を張って行ってきたらいい。」
そう言われてやってきたんですが、本当でした。フランス校は、来れるなら絶対に来たほうがいいです!
たくさんの人と出会って、考え方が変わるし、柔軟になると思います。19歳、20歳のいま経験するフランス生活と、30歳で経験するのとでは、ぜんぜん違うものがあると思います。これからも、まずは研修を目指して、どんどんたくさんのことを吸収していきたいと思います!
あ、最後に、部屋が汚いと研修にいけなくなるかも知れないので部屋は常に清潔に(笑)。
野上隼人
NOGAMI Hayato
レクレール校 調理 2013年秋コース
[エコール 辻 大阪]フランス・イタリア料理マスターカレッジ 卒
出身高校:福岡・杉森高等学校 卒