調理外来講習 M. Alain PERRILLAT-MERCEROT(アラン・ペリヤ=メルスロ氏)/Atmosphères(アトモスフェール)
フランス東部、サヴォワ地方のル・ブルジェ=デュ=ラックLe Bourget-du-Lacという村にある、湖のほとりのオーベルジュ「アトモスフェール」から、アラン・ペリヤ=メルスロ氏にお越しいただきました。「アトモスフェール」は2009年から『ミシュランガイド』フランス版で1つ星を維持し続けています。
ペリヤ氏はサヴォワ地方出身で、地元で採れる、季節の食材を生かした料理を提供されています。今回も湖で採れる食材で、新鮮なエクルヴィス(ザリガニ)とオンブル・シュヴァリエ(アルプスイワナ)を持参してくださいました。
1品目は、
Ecrevisse
活きたままのエクルヴィスをゆで、身はオリーブ油でさっとソテーし、殻からは濃厚なソースを作ります。そのソースを使ってフランを作り、その上にトロンペット・ド・ラ・モールtrompette-de-la-mortという黒いきのこや、カリカリとした食感のパンのトーストなどをのせて組み上げました。
アクセントとして、ピマン・デスプレットpiment d'Espeletteという唐辛子の粉末が使われていました。
シンプルですが、エクルヴィスの旨みが凝縮された一品です。
2品目は、
Omble chevalier
淡水魚のオンブル・シュヴァリエ(アルプスイワナ)は、フランスでも湖のある地域でしか見られない珍しい魚です。これを、牛肉でとった澄んだブイヨンのなかでゆっくりと火を通します。
付け合わせには、同じく地元で採れるカルドンcardonという冬野菜を同じくブイヨンで煮て添えています。季節感の溢れる料理でした。
アシスタントを務めた学生に丁寧に指導してくださったり、ペリヤ氏が持参された日本の包丁を使ってオンブル・シュヴァリエを捌いてくださったりと、和やかな雰囲気の講習となりました。
今回の講習でアシスタントを務めたのは、フランス料理研究課程の尹誠悟君(左端)、萩原宗君(シェフ左)、林佑樹君(シェフ右)、宮崎翔太君(右端)でした。