専門講義 M. Jacques THIBAUD(ジャック・チボー氏)
今期初めての専門講義はフロマージュ(チーズ)についてでした。
講師はCRIEL(ローヌ・アルプ地方酪農協同組合)に勤務されていたジャック・チボー氏です。
チボー氏は現在職を退いてはいますが、引退後も世界各地で乳製品の普及をされており、フランス校にも毎期お越しいただいています。
豊富な知識で熱心にお話をしてくれる姿には「この方は本当にフロマージュが好きなんだ」と感心してしまいます。
講義では、フロマージュの製造方法やカテゴリー分けなどについて詳しく解説してくださいました。
フロマージュには牛やヤギ、ヒツジなど様々なミルクを使って作られたものがあり、それぞれに特色があります。
種類も多く知れば知るほど奥深いフロマージュですが、今回はチボー氏にフロマージュを味わうための基本を教えていただき、今後の役に立つこと間違いなしです。
講義のあとには試食が行われました。5種類を試食しました。
フロマージュを複数試食するときには味の薄いものから濃いものといった順番で試食すること。
ワインはそのフロマージュが作られた土地のものとの相性がいい。
フロマージュには赤ワインが合うと考えられているようだが約80%のフロマージュは白ワインとの相性が良いと言われている。など、
試食に関する知識もたくさんお話してくださいました。
学生からの質問にも丁寧にお答えいただきました。
「味や形などに特徴のあるフロマージュができるにあたってはどのような過程があったのか」という質問に対して
「わかりません!」とのまさかの回答。
「多くのフロマージュは偶然にできたものなのです。たまたま近くにあった容器を使った、意図せずにカビが生えたものをそのままにした、など。それがたまたま評判を呼び、現在有名なフロマージュになった。そういったものに関しては「どうして作ったか」という理由はなかったりします」とのこと。
偶然の産物が有名なフロマージュになったのですね。そういった面白いお話も聞けました。
フランス食文化の中でも大切なフロマージュ。
味に癖があるものもありますが、チボ―氏の講義で皆さんの興味も増したのではないでしょうか。