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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M. Olivier BONI(オリヴィエ・ボニ氏)/ ROUGIÉ 社(ルージエ)

フランス校教壇から

2025.02.24

先日調理の授業として、世界的に有名な3大珍味のひとつと言われる"フォワ・グラ"の特別講習とハンズオン実習が行われました。フランス国内でのフォワ・グラのトップメーカーであるROUGIÉ ルージエ社からM. Olivier BONIオリヴィエ・ボニ氏を講師としてお招きし、1日を通してフォワ・グラについて詳しく説明していただきました。

ルージエ社はワインで有名なボルドーやトリュフで有名なペリゴールに近いDordogne(ドルドーニュ)県にあるフォワ・グラを専門に扱う会社で、「Ecole du Foie Gras(エコール・デュ・フォワ・グラ)」というフォワ・グラについて学ぶ研修・研究施設を開校しています。
辻調の東京校、大阪校はもちもん、日本のレストランでも幅広く使用されています。
今回講習に来てくださったボニ氏はルージエ社の調理アドバイザーとしてご活躍されています。

まず、フォワ・グラの血管の取り除き方と、料理の講習が行われました。フランス料理を勉強していく過程で、フォワ・グラは切り離せない食材ですので、研究生も間近で学ぼうと、ボニ氏のテクニックに興味津々です。

続いて、フォワ・グラの歴史や製造方法、国別の消費量といった基礎知識を学びました。

その後は、フォワ・グラの食べ比べです。
今回は、ルージエ社の4種類の製品を準備していただきました。

フォワ・グラは「カモ」と「ガチョウ」の肥大させた肝臓になります。それぞれの味わいの違いや、加熱するときの温度の違いを以下の順番で食べ比べました。


① FOIE GRAS D'OIE ENTIER MI-CUIT      (ガチョウ×低温)
② FOIE GRAS D'OIE ENTIER CONSERVE     (ガチョウ×高温)
③ FOIE GRAS DE CANARD ENTIER CONSERVE  (カモ×高温)
④ FOIE GRAS DE CANARD ENTIER MI-CUIT    (カモ×低温)

CONSERVEは長期保存ができる様に、瓶詰めしてから高温で加熱しています。
MI-CUITは、長期保存は出来ませんが、より美味しく食べる為に低温で加熱したものです。
一度にこれだけの種類を食べ比べる事が出来たのは、とてもいい経験になったと思います。

午後からは、ハンズオン形式でフォワ・グラの処理と、フォワ・グラを使用した料理を各エキップで作りました。

Terrine de foie gras tout feux flamme et magret fumé

Noix de st jacques en habit de poitrine fumé escalope de foie gras poêlé, jeune carottes

Parmentier de canard aux morilles et sa pépite de foie gras

Magret de canard farci aux foie gras sauce morilles, crêpes vonnassiennes

昨今、日本でも鳥インフルエンザ等の影響で入手が困難になっているフォワ・グラですが、フォワ・グラの歴史を勉強して実際に食材に触れ、調理することで生産者や加工の技術、そして料理人が調理することで様々な仕立て方ができると改めて知れる機会となりました。

最後にルージエ社のタブリエをプレゼントしていただき、記念撮影を行いました。