FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 M.Anthony FRESNAY(アントニー・フレネ)/Restaurant la Pyramide(レストラン ラ ピラミッド)

フランス校教壇から

2023.05.02


今日は初めての製菓の外来講習です。お越しいただいたのはフランス校より車で南へ40分ほどのヴィエンヌにあるミシュランガイドで2つ星を獲得しているレストラン「ラ・ピラミッド」のシェフパティシエフレネ氏です。

フレネ氏はもともとキュイジニエ(料理人)だったので、皿盛りのデザートを作るのが大好きだそうです。研究生たちもフランス人シェフの仕事を間近で見られる貴重な機会をとても楽しみにしていました。

今日見せていただけるのは、日本ではあまり見かけない食材「リュバーブ」を使ったデザートです。

生のリュバーブを見るのも初めてという研究生も多く、どのように使うのか全く想像がつきません。シェフは説明をしながら、リュバーブの処理をしていきます。普段、製菓室では使わないような機械も使用しながら講習は進み、研究生は興味津々。

研究生からの質問にも気さくに答えてくださり、次から次へと質問が出てきます。

「このデザートはレストランのコース料理の中のデザートとして考えたのか、1品のデザートとして考えたのか。」「なぜリュバーブを使ったお菓子を考えたのか。」

シェフからはレストランでコース料理のデザートでも、1品のデザートでも出せるように考えられたこと、1品でサービスをするときはボリュームを変えていることや、リュバーブは春になると出てくるものなので、今の時期に1皿に焼く、蒸す、ジュースにするなどリュバーブを余すところなく使いたいと思って考えたと説明がありました。

フレネ―氏が披露してくださったデザートは

Tarte Rhubarbe Meringuée et Rose (タルト・リュバルブ・ムランゲ・エ・ローズ)

薄くスライスしたリュバーブとシロップを真空にし、さらにそれを蒸します。それをお皿に敷き、タルト生地で作った器に生のリュバーブをグラスロワイヤルとパン生地で包みオーブンで焼いたものをのせます。最後にリュバーブのシャーベット、バラの花びらの砂糖漬けを飾った春らしい色合いのデザートです。焼いたリュバーブの柔らかさとお皿に敷いた軽く火の通ったリュバーブの固さの違い、リュバーブの酸味が楽しめるデザートでした。

シェフはアシスタントの研究生にもどんどん作業をさせてくださいます。コミュニケーションを取ろうとすると手を止め、少しかがんで(身長が高いので)笑顔で聞いてくださいます。

アシスタントを務めた研究生のコメント

「普段の実習で作っているガトーと違い、出来立ての瞬間を楽しんでもらうというアシエットデセールの繊細さや美しさを改めて感じさせられました。」

「リュバーブという一つの食材で様々な食感や味を生み出し、また色彩も変えることができるというのはとても興味深かったです。」

「初めての講習で緊張しましたが、やさしく丁寧に教えて頂きたくさん手伝いをさせていただきとても良い経験になりました。」

Merci M.FRESNAY!