調理外来講習 M.Christophe ARIBERT (クリストフ・アリベール)氏/Les Terrasses d'Uriage (レ・テラス・デュリアージュ)
本日の外来講師として来校頂いたのは、グルノーブル近郊の景勝地ユリアージュ・レ・バンにある4つ星ホテルGrand Hôtel Uriageのメインダイニング『Les Terrasses d'Uriage』のシェフ クリストフ・アリベール氏です。
ミシュラン2つ星、ゴー・エ・ミヨで4トック評価の地域を代表するガストロノミーレストランの一つです。
今回がフランス校での初めての講習でした。
アリベール氏はグルノーブルで生まれ、地元の調理師学校を卒業。パリのTour d'ArgentやHôtel Crillonといったグランメゾンでキャリアを積み、1997年にLes Terrassesに入る。2004年にシェフに就任し現在に至る。
地元の高品質食材を積極的に使用し、食材の持っている本質的な部分を崩さないよう調理しています。繊細で独創的なマリアージュが食材の新たな可能性を引き出しています。
☆今回披露いただいた4品
SAINT JACQUES, SALSIFIS A CRU ET RADIS NOIR
生のホタテ貝に粟、ゴマ、けしの実を張り付けポワレしています。メープルシロップと柚子で甘酸っぱくアジアを感じられるソースです。西洋ごぼうと黒かぶの生サラダを添えています。西洋ごぼうの味がココナッツに似ているところからホタテ貝と組み合わせたそうです。初めて食べましたが、苦み、アクなどは感じなく、うっすらと甘味があり非常に美味しかったです。
FOIE GRAS POELE, PERSIL, ENDIVE ET TRUFFE
フォワグラのポワレにアンディーブ、白菜のサラダを添えています。味のアクセントに青リンゴとトリュフのスライスが下に隠されています。ソースには、青リンゴの果汁を煮詰め、そこにアンテジットというリシロップのような液体を加えさわやかな味にしています。アンテジットとは、グルノーブル近くヴォワロンの名産品で水に甘草の味を抽出、凝縮したものです。通常は水に数滴入れて飲むとさわやかな香りが口に広がることから、昔から喉の渇きを潤すために飲まれているそうです。
TURBOT CARPACCIO TIMSIT 2016
非常にシンプルな1品になります。薄切りにした生のヒラメを皿に並べ、その上から熱々のセロリとシャンピニョンのコンソメを注ぎます。客前で行うことにより薄切りの切り身に火が入り少しずつ火が入っていくヒラメを味わってもらう料理です。アクセントに中国パセリとミントの細切りがのせられています。
BETTERAVE ROTI ET POMME VERTE
最後の一皿は、野菜の実で構成された1品になります。2時間かけて塩包みされたビーツにリンゴとカリフラワーのサラダが添えられている非常にシンプルな料理です。素材そのものの味を活かす副材料の合わせ方でいろいろなバリエーションが出来ることを教えて頂きました。