調理外来講習 M.Frédéric DOUCET(フレデリック・ドゥーセ氏)/Maison Doucet(メゾン・ドゥーセ)
研究生が到着してから約2週間が経過し、今期初の外来講習が行われました。
外来講習では研究生がアシスタントをするため、いつもと違う緊張感が伝わってきます。
本日の外来講習は、学校から車で1時間程、シャロレー牛で有名なCHAROLLES(シャロール)にある4つ星ホテル・レストランMaison DOUCET(メゾン・ドゥーセ)からオーナーシェフのFrédéric DOUCET(フレデリック・ドゥーセ)氏にお越しいただきました。
ドゥーセ氏は、グルノーブルの調理学校を卒業後、Pierre ORSI(ピエール・オルシー)、 Paul BOCUSE(ポール・ボキューズ)、 TROISGROS(トロワグロ)というグランド・メゾンで修業を積み、1999年に家族の経営するHôtel de la Posteに戻られ、2007年からオーナーシェフとして経営にあたっています。
今回は、ドゥーセ氏の元で研修しているエスコフィエ校出身の研修生と一緒に来校されました。
料理を作る上で、季節感や地域性が大切であり、お客様を喜ばせることがモチベーションに繋がると話されました。また、レストランを続けていく事の難しさや、その中にあるやりがい、楽しさなどもお話し頂けました。
研修生から研究生への励ましの言葉もあり、有意義な初外来講習になったと思います。
☆今回披露して頂いた2品
Asperges vertes, jaune d'œuf coulant, émulsion de comté
旬の食材であるグリーンアスパラガスを、色よく短時間でバターと共に加熱します。さらに、加熱した液体を煮詰めて絡めることで旨味を逃さず調理します。卵黄の甘味に、旨味のあるコンテチーズを使ったクリーミーな泡を添え、季節感と地域の食材を合わせた春の一皿に仕上げてます。
ドゥーセ氏の作業を手伝う研修生と研究生
Canette de la ferme d'Artus, navets et rhubarbe du jardin
地域の農家から仕入れた鴨を使い、旬を迎えるリュバーブと合わせた一皿。
リュバーブはシロップの中で加熱し、甘味と酸味のバランスをとります。さらにジュリエンヌにしたオレンジの皮をシロップで加熱し、香りと色合いを足します。
骨付きで処理した鴨胸肉の表面を焼いた後、低温で加熱し、外はパリパリ、中はジューシーに仕上げます。
鴨のガラから作ったソースベースに、リュバーブを加熱したシロップ、ワイン酢、生姜を加え、甘味と酸味、鴨の旨味が凝縮した、複雑な味がバランスよくまとめられたソースに仕上げています。
実習が始まった研究生に励ましの言葉を送る研修生
シェフを囲んで、助手を務めた研究生2名と研修生