FRANCE

辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 Michel VIOLLET (ミシェル・ヴィオレ氏)

フランス校教壇から

2024.08.29

 今期最後の製菓外来講習に来ていただいたのは、1989年にM.O.F(国家最優秀職人章)を取得され、その中でもベテランであるM.Michel VIOLLET (ミシェル・ヴィオレ氏)です。2018年まではリヨンから40㎞程離れたBourgoin-Jallieu(ブルゴアン・ジャリュー)にあったPâtisserie VIOLLETでオーナーシェフを務めていました。現在はお店を閉じ、技術伝承の活動に専念されています。コンフィズリーの伝統を体現した人物であり、その技術はまさに『匠の技』です!

今回ヴィオレ氏が作成したお菓子はこちらです。


『Bonbons battus massés』ボンボン・バチュ・マッセ

 フランスでは伝統的なあめ菓子で、今回はオレンジの味をつけています。
あめをたくさん引き空気を含ませて糖化させることで、通常のあめよりも脆い食感を作り出すことが出来ます。


一口大のものから棒付きの渦巻き状のものまで、様々なバリエーションで仕上げられました。


『Pralines』プラリンヌ

 リヨンの銘菓であるPralines rougesプラリンヌ・ルージュ。研究生も食べたことはありますが、ヴィオレ氏に持参していただいた「アマンディーヌ」という機械を使用しての作成は初めて見ます。


 詰めたシロップを少しずつ加え、アーモンドの周りに糖衣掛けする作業を繰り返し行います。


 最後に香料とアラビアゴムを混ぜたものを加え、表面を艶掛けし、味をつけます。いちごとすみれ2種類の仕上げです。


 こうして見ると少しずつ変化していってるのがわかりやすいですね!

最後はこちら!

 ヴィオレ氏が得意とする絵をお菓子の上に描いていただきました。
食用の色粉を使用し下描きもなくあっという間に仕上げてしまいました。可愛い絵と貴重な技術に研究生も釘付けです!



【研究生からコメント】

「今回が初めてのアシスタントでとても緊張したが、シェフがとても優しくて面白い方だったので楽しくコミュニケーションを取りながら行うことが出来ました。お菓子の上にデッサンしているところを初めて見て、筆の扱いがとてもスムーズで驚きました。間近ですごい技術を見ることが出来たり、初めて見る器具を扱えたり、とても良い経験になりました。」

「初めてアシスタントした時より、フランス語が聞き取りやすくなって自分が前と変わってきているのを実感できました。今回は最初から仕事を任せてもらい、終わりまで同じ作業を繰り返していく中で、1つの仕事を任されるというのはこういう事なんだと知り、研修に行く前にこの感覚を体験することが出来て良かったです。」


Merci!M.Viollet!!