製菓外来講習 M.Marvin BRANDAO (マルヴァン・ブランダオ氏) / ALMA(アルマ)
今回製菓外来講習にお越しいただいたのは、リヨン6区にあるブーランジュリー・パティスリー『ALMA(アルマ)』より、M.Marvin BRANDAO(マルヴァン・ブランダオ氏)です。
ブランダオ氏はフランスのブレス地方ヴォナスにあるジョルジュ・ブラン、南東部クールシュヴェルにあるLe K2 Palace、パリにあるジョルジュVなどのミシュランの星付きレストランで働いた経歴があります。
ALMAオープン以来2023年10月パティシエ・オブ・ザ・イヤーを受賞、2024年3月栗とアカシアの蜂蜜を使用したクロワッサンがフランスベスト15に認定、2024年4月リヨンのプロフェッショナルフラン部門で最優秀フラン賞を受賞するなど、日々躍進を続けています。
お店の名前「ALMA」はポルトガル語で「魂」を意味し、パートナーであるAlice(アリス氏)とMarvin(マルヴァン氏)の名前が掛け合わされています。
《Saint-Honoré vanille sobacha》
構成はそば茶と砂糖をかけて焼いたシュー生地、サブレ生地、そば茶を混ぜプチプチした食感のクルスティアン(フランス語でサクサクしたもの)、ディプロマットクリーム(カスタードクリーム+生クリーム)、表面にはバニラがたっぷり入ったクリームを使用しています。私たちがそば茶と聞くと、そばの実から作るお茶を想像しますが、ここではそばの実を焙煎した、お茶を入れる前の状態のものを指します。
ブランダオ氏はこれを日本食材専門店から直接仕入れるこだわりだそうです。シュー生地の絞りは1個6gと決まっています。ブランダオ氏ははかりの上にプレートを置いてはいるものの、見ずに感覚で絞っていきます。絞り終わりに数字を見ると6gぴったり!思わず研究生達からも歓声が沸き起こりました。
アシスタントの研究生に途中でバトンタッチ。上手く出来るか・・・。驚きと緊張で思わずみんなで笑ってしまいました!
絞り終わった生地にはそば茶と砂糖を混ぜ合わせたものを均一に振りかけます。比重の違いがある為、材料同士を上下しっかり混ぜてから振ると綺麗にかけられるよ。と、細かく指導していただきます。
お菓子の組み立てはもちろん3人で!仕上げの絞りはお花の形になるように絞る力加減、角度、場所、クリームの状態など注意すべき点がいっぱいです。パティシエの技が光る仕上げですね!
【研究生からコメント】
「私がシェフの作業を間近で見て、一つ一つの作業の丁寧さを目の前で見ることが出来、少しの材料も無駄にしないシェフの考えなど、当たり前のことを続ける大切さを改めて知ることが出来ました。初めてのアシスタントで緊張していましたが、シェフが優しく話しかけてくださり、生地やクリームの絞りをさせていただき、とてもいい経験ができました。」
「初めて外来講習のアシスタントをして、初めから終わりまでずっと緊張していました。シェフがシュー生地を指定の6gぴったりに絞れた時はびっくりしました。シュー生地の作り方は私が知っているものと少し違い、シェフ独自の考え方をもって工夫しているなど、全ての行動に根拠があり、とても尊敬します。もっと積極的にコミュニケーションを取ることが出来たら、もう少し手伝えることもあったかなと思いました。ガトーはクリームの花の様な絞りが可憐で可愛く、そして美味しかったです!」
Merci!M.BRANDAO!!