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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Romain BARTHE(ロマン・バルト氏) / Auberge de Clochemerle(オーベルジュ・ド・クロシュメルル)

フランス校教壇から

2024.06.24


 バルト氏はボジョレ北部、Vaux-en-Beaujolais(ヴォー・アン・ボジョレ)にある、モルゴンの丘のふもとで、オーベルジュレストラン「オーベルジュ・ド・クロシュメルル」のオーナーシェフをされています。
 シェフは仕入れした材料からインスピレーションを得てコース料理の内容を決めるため、メニューには食材名しか書かれていません。そのためレストランでは注文後、どういう料理が出てくるのか興味深いです。また、ソムリエであるマダムに提案されるボジョレのワインと合わせることも楽しみです。
 ロアンヌ近郊のミシュランガイド三ツ星レストラン「トロワグロ」やランスの「レ・クレイエール」、「オー・ザルム・ド・シャンパーニュ」、スイス・シェールの「デディエ・ド・クルタン」のなどのレストランで腕を奮った後に2007年に独立し現在のお店を購入、2011年にはミシュランガイドで『期待のシェフ』に選ばれています。

今回は3品の料理を作っていただきました。

 1品目はアミューズです。
 タルトフランベ(フランスのアルザス地方の作られている、薄いパン生地の上にチーズや玉ねぎなどを乗せて焼いたピザのような料理)の薄いパン生地に、たまねぎのコンポートを入広げ、フロマージュ・ブランを使ったペーストを絞り、オーブンで焼成します。仕上げにマスの卵と赤たまねぎのピクルスを飾ります。


 こちらは研修性の田中くんが仕上げてくれました。


 2品目はOmble chevalierオンブル・シュヴァリエを使った一品です。
 未発酵のぶどうジュースでマリネした魚の表面をバーナーで炙り、コリアンダーオイルを塗り香りを移します。
 さつまいものピューレや、りんごの角切りと共に、オーブンで火を通したオンブルを盛りつけます。サイフォンで野菜のブイヨン、生クリーム、ヘーゼルナッツ油を泡状のソースに仕立てました。


 3品目はCanard鴨を使います。
 鴨肉は中心温度が60℃になるまで低温で火を通し、その後オーブンやフライパンで表面を香ばしく焼きます
 そして、白醤油とはちみつを合わせたものを皮目に塗って照りをつけ、ザアタルと呼ばれるレバノンでよく使われている香辛料をふりかけてアクセントを付けます。
 つけ合わせには、ふだん草のコンポートと、松の実や押し麦、黒いカレー粉を使ったチュイルを飾ります。
 薬味として松の実やケイパー、アンチョビ、黒いカレー粉、黒ゴマペースト等のうま味がたっぷり入ったペーストを添えます。
 シェフは、今回様々な香辛料を使用されていますが、日本やモロッコ等の各国の食材を取り入れられています。これらはシェフ自らリサーチをし、旅行先で新たな食材に出会うそうです。

最後に、アシスタントを務めた研究生と記念撮影を行いました!