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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 M.Romuald FASSENET(ロミュアルド・ファスネ氏) / Château du Mont Joly (シャトー・デュ・モンジョリー)

フランス校教壇から

2023.12.10

今回の講習は、フランシュ=コンテ地方のホテルレストラン「シャトー・デュ・モンジョリー」からシェフのロミュアルド・ファスネ氏にお越しいただきました。

シェフはパリのトゥール・ダルジャンやアメリカ、ドイツなどでレストラン勤務を経験し、2004年にM.O.F.(フランス国家最優秀職人章)を受章。2007年に現在のシャトーを購入し、ソムリエである奥様と一緒に経営をしています。土地の食材を用いた料理、イベントなどにも積極的に参加しています。シェフの料理は食材自身が持っている魅力を最大限に生かしている料理が多く、見た目も美しく、繊細な味や香りを楽しむことが出来る料理を提供しています。 また、国際的にも活躍されていて、2009年、2011年、2013年、2015年のボキューズ・ドール大会で日本代表のコーチを務められました。2013年大会では日本代表最高位3位という快挙に大きく貢献しました。2019年の大会ではフランス代表のコーチも務められました。
現在スタージュ中の研修生も来校しました。

今回の講習では2品作成しました。


Carpaccio de Noix de Saint Jacques En Vinaigrette de Légumes Marinés et Gingembre Frais

1品目は旬のホタテ貝をカルパッチョにした料理です。 まずマリネ用の液体を作ります。鍋にエシャロット、生姜、にんじん、根セロリを均一に角切りし、オリーブ油で炒めます。そこにバルサミコ酢を加えてさらに煮詰めます。野菜は程よく食感が残る程度に火を通します。 お皿にホタテ貝のスライスを並べ、マリネ液をまとわせて仕上げに香草、キャビア、クルトンを添えます。


シェフの指示に従ってアシスタントをしている研究生と研修生の様子です。

2品目はタラと茄子を使った魚料理です。

山椒、コリアンダーシード、フヌイユシード、クミンシードを乾煎りして香りを引き立たせます。香りが引き立った4種類を粉状にし、混合スパイスにします。
混合スパイスを、塩と砂糖をまぶしてマリネしたタラにまとわせてラップで包んで整形します。低温でゆっくり火を通すことで柔らかく、ジューシーな仕上がりでした。
その後カットして、断面をガスバーナーで炙って香ばしさをつけます。
茄子は切り込みを入れて、塩、オリーブ油、カレー粉、潰したにんにくと共にアルミホイルで包んでローストして旨味を凝縮させます。火が通ったら果肉を取り出し、滑らかなピューレに仕立てます。仕上げに削ったコンテチーズ、コリアンダーのみじん切りを加えます。茄子のピューレにコンテチーズのコク、コリアンダーの爽やかな香りがとてもマッチしていました。

続いてソースです。エシャロット、シャンピニオン、生姜の薄切り、白ワインを煮詰めてソースのベースを作ります。魚の出し汁とレモングラスの薄切りを加えて煮詰めただし汁と合わせてミキサーで混ぜて濾します。仕上げに生クリームとバター、牡蠣のジュースを加えてハンドミキサーで泡立てて軽く仕上げたソースです。
そして、さっと火を通した牡蠣の角切りとホタテ貝、コリアンダーのみじん切り、柑橘類のドレッシングで和えたものをサラダ仕立てにしてタラの上に添えています。

シェフから理論的に分かりやすく大切なポイントを研究生に伝わるように身振り手振りで教えてくださいました。コンクールのコーチを務めたシェフの手際に研究生は興味津々です。

講習終了後にスタージュ中の研修生から研究生に向けてアドバイスをいただきました。質問もあり、お店の仕事内容、休日の過ごし方などさまざまなことを聞いていました。研究生にとってこれからのスタージュについてのイメージが膨らんだ講習でもありました。

最後に記念撮影を行いました。