製菓外来講習 M.Tony FERNANDES(トニー・フェルナンデス氏) / Maison Pignol Lyon(メゾン・ピニョル・リヨン)
今回外来講習にお越しいただいたのはトニー・フェルナンデス氏です。フェルナンデス氏が本校で講習をしてくださるのは今回が初めてです!
トニー・フェルナンデス氏はリヨンにあるメゾン・ピニョルのシェフパティシエを務められています。メゾン・ピニョルは1954年創業の父から息子へと受け継がれる家族経営で、父のM.Jean Paul PIGNOL(ジャン・ポール・ピニョル氏)はM.O.F.( Meilleur ouvrier de France国家最優秀職人章)を受章されています。
ベルクール広場のすぐ隣にある店舗が1号店で、お店はとても広く、お惣菜なども扱っており2階席ではブランチをいただくこともできます。
Tarte coing noisette vanille
サクサクのタルト生地にマドレーヌやフィナンシェ生地のようなしっとりとした生地を合わせ、カリンのジャム、ヘーゼルナッツクリーム、ヴァニラが香る生クリームを絞ったケーキです。
今回の講習ではすべてのパーツを作成していただきました。中でも研究生が驚いたのがパート・シュクレ(土台になるタルト生地)の焼成方法です。丸く抜いた生地をシリコン型の裏に置いて焼成されました。
お菓子の基本作業の一つでフォンサージュ(生地を型に敷きこむこと)という作業があります。バターがたっぷり入ったタルト生地は手で触っている内にどんどん柔らかくなり均一な厚みで型に敷きこむことがとても難しいのです。
『この焼成方法だとどんな人でもうまく生地が焼けるよね。そういう工夫が時短になり、たくさんのお菓子を作るときには大切になるんだよ』と教えてくださいました。
さらに今回初の材料となる、Coing(コワン)が登場しました。
Coing ・・・和名:西洋カリン
この西洋カリンを使ってジャムを作成されましたが、中にカリンのお酢も加えられていました。これは香りを増す為に加えられるそうで、研究生にとってとても驚きがありました!
アシスタントを務めた2人の研究生もシェフに丁寧に教えてもらいながら一緒にパーツの作成と仕上げを行っていきます!
またシェフのフェルナンデス氏はパリで働いていた時に日本人の同僚がいたそうです。日本のパティスリーのことも少し聞いたことがあるそうで、研究生たちは覚えたフランス語で日本のことも質問し、とても活気のある講習になりました!
研究生からコメント
『リヨンで働かれているシェフのアシスタントを実際に務める機会を頂き、とても貴重な経験になりました。作業に対する自分との視点の違い、作業スピードの速さなど新しい発見ばかりで話を聞いていても、とてもおもしろかったです。私もスタージュに行く前に、より現場に即した知識や技術、フランス人とのコミュニケーション力をより身につけたいと思いました。』
『初めてアシスタントを務めることになり、不安でとても緊張していましたが、1つ1つの工程が速くてきれいで、パート・シュクレ(土台のタルト生地)を焼く形にも工夫がされていてすごく勉強になりました。
学校のフランス人の先生より少し早口で聞き取りが難しい所があったので、もっと勉強してフランス語を今以上に理解できるようになりたいと思いました。とても良い経験になりました。』
Merci ! M.FERNANDES !