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辻調グループ フランス校

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製菓外来講習 / Paul KLEIN (ポール・クライン氏)/ Pâtisserie chocolaterie KLEIN (パティスリー・ショコラトゥリー・クライン)

フランス校教壇から

2022.07.05

今回は、「パティスリー・ショコラトゥリー・クライン」から、ポール・クライン氏にお越しいただき、午前と午後に渡り、特別外来講習が行われました。

クライン氏のお店は、フランス東部のBelfortベルフォールという街にあり、お父様のステファン・クライン氏と共に、プロ向けの研修(飴細工、チョコレート細工、コンフィズリー)も行っています。

また、2015年よりパティシエの国家資格教育機関でも教鞭をとられていて、卓越した技術と躍動感あふれるチョコレート細工は、フランス内外で高く評価されています。

今回の講習では、コンフィズリー(砂糖菓子)7品を披露していただきました。

パティシエである奥様も一緒に来校され、クライン氏の講習と同時進行でプレゼンテーション用の飴細工を作って下さいました。

飴細工とコンフィズリーを飾っていただきました。

中央:「Bonbon rock」 ボンボン・ロック

飴で作った文字を飴で覆い、細い棒状にしてから小さくカットしたキャンディ。「KLEIN」の文字が入っています。

中央:「Bonbon fourré cassis」 ボンボン・フーレ・カシス

リボン状に引いた飴でカシスのパート・ド・フリュイ(グミのようなもの)を包んだキャンディ。

中央:「Berlingot menthe」 ベルランゴ・マント

フランスの伝統的な飴菓子。ミント風味

左から

「Réglisse」 レグリス

フランスでポピュラーな甘草を使ったグミ。

「Calisson d'Aix」 カリソン・デクス

メロンとオレンジのコンフィとアーモンド、シロップを練り合わせて作ったもの。南仏エクス・アン・プロヴァンスの銘菓。

「Caramel exotique」 キャラメル・ヴァニーユ

バニラのキャラメル。

「Nougat de montélimar」 ヌガ・ド・モンテリマール

卵白に煮詰めたラベンダーの蜂蜜とシロップを加え泡立て、ナッツをたくさん加えたヌガー。

コンフィズリーは砂糖をたくさん使ったお菓子で、一口サイズのものが一般的です。

1つずつ手作業で作られるため手間がかかりますが、日持ちするので贈り物にも喜ばれます。

夏の間、ショコラは溶けやすいので売れなくなる一方、コンフィズリーは夏場でも良く売れるそうです。

成形や包装などの作業を研究生もお手伝いしました。

アシスタントを務めた研究生のコメント

「今回アシスタントという立場でプロの仕事を近くで見て、作業効率の良さやスピード感がとても勉強になりました。日本ではなかなか見かけない、フランスならではのクラシックなコンフィズリーを学べたのは貴重な経験です。見た目はシンプルだけど、形や香り、食感も様々なコンフィズリーの奥深さを知ることができました。」

「クライン氏は、多くの機材を効率よく使ってました。自分も真似できるよう、作業の工程などをしっかり頭に入れて実習に臨もうと思いました。製品で印象的だったのはキャラメルで、学校のものと違いバターを最後に入れる製法でした。口溶けもより滑らかでバターの風味をすごく感じるものでした。学ぶことが多い講習でした。」

「人生初のアシスタントですごく緊張しました。クライン氏の技術は自分が知らない事が多く、言葉では表現できないくらいすごかったです。使う器具や材料もこだわっているし、こだわりを持っているから綺麗な飴細工やお菓子ができるんだと思いました。クライン氏はとても優しい方で、アシスタントできたことがすごく嬉しかったし、充実した時間を過ごせました。」

「クラシックなコンフィズリーや飴細工に触れる機会が少ないので、今回その作業を間近で見ることができて良い経験になりました。作業の一つ一つが素早く丁寧なのはもちろん、クライン氏の集中力にも刺激を受けました。特に飴細工の細かい作業をしている時は一層集中力が増したように感じました。製品では、レグリスの独特な香りやカリソンの生地の作り方など、自分が知らなかったコンフィズリーについて学べて楽しかったです。講師によって使う機械や作業が異なるので、それにすぐに対応することができたらよかったなと思いました。」

最後はクライン氏、マダムと共に記念撮影!

Merci,M.KLEIN!!