FRANCE

辻調グループ フランス校

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調理外来講習M. Davy TISSOT(ダヴィ・ティソー氏)

フランス校教壇から

2022.06.30

今日の外来講習はダヴィ・ティソー氏にお越しいただきました。

ティソー氏はリヨン出身で、2004年にわずか31歳でMeilleurOuvrierdeFrance、通称M.O.F.(国家最優秀職人章)を獲得されました。
その年から2016年までリヨンにあるホテルVilla Florentine(ヴィラ・フロレンティーヌ)内のレストランLes Terrasses de Lyon(レ・テラス・ド・リヨン)でシェフを、その後、故ポール・ボキューズ氏が手掛ける調理師学校内のレストランでシェフをされていました。

2019年ボキューズドールフランス国内予選で優勝し、2021年のボキューズドール国際大会にて優勝!今回は特別に優勝トロフィーを持参してくれました。


トロフィーを持っているのがティソー氏、一緒に写っているのが、次回ボキューズドールのフランス代表のナイス氏です。

今回は、ボキューズドール本戦で作ったトマトとエビをテーマとしたテイクアウト料理を作っていただきました。

研究生たちも映像でしか見られなかった料理が実際に間近で見られるということで、緊張しつつも楽しみにしていました。

前菜

トマトはヘタのある部分を横に切った後、種の部分をくり抜きます。トマトの汁に八角やコリアンダーを加えて香りを移したものにゲル化剤を加え、くり抜いた部分に注ぎます。
固まる前にマスタードシードを入れ、トマトの種に見立てています。
右側は食パンをくり抜いたものに調味したトマトウォーターをしみこませてオーブンで焼き、黒ニンニクのピューレを乗せてオキサリスの葉を飾っています。
下に敷いてある白い盤は、バスマティ米と水を粉砕した液体とトマトウォーターを混ぜたものに、レモンバーベナやヴェルヴェンヌの香りを移し、IOTAで固めたものです。
白・赤・緑・黄色の鮮やかな配色や、カットトマトの見た目と実際食べた時の驚きが気持ちを明るくさせてくれます。

メイン

トマトを半分に割り、種を取り除いた後オリーブ油と塩を振り、オーブンでコンフィにします。
エビの身を炒めたもの、小さく切った野菜を炒めたものと合わせます。トマトのコンフィでエビと野菜を炒めたものを挟んで形を整えます。
ソースはエビの頭でソースアメリケーヌのように作り、エビのミソやトマトコンフィを混ぜ込んで仕上げます。
テーマである、エビとトマトの濃縮した味を楽しめる一品です。

デザート

デザートのトマトは、トマトを発酵させたものを甘酸っぱく火を通しているのですが、その際に濃い紫色をつけるために梅干しを使っているそうです。

ボキューズドールに出場される料理人の間近で見学する機会を存分に研究生も生かしていました。

講習終了後にアシスタントを担当した研究生とシェフらで揃って記念撮影。(撮影のためマスクを外しています)