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辻調グループ フランス校

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調理外来講習 ・M. Didier GOIFFON(ディディエ・ゴワフォン)/La Marelle (ラ・マレル)

フランス校教壇から

2016.12.06

今回、調理外来講習に来ていただいたのは、
エスコフィエ校があるアン県の県庁所在地Bourg-en-Bresse(ブル・カン・ブレス)にある一つ星レストラン「La Marelle(ラ・マレル)」のオーナーシェフ Didier GOIFFON (ディディエ・ゴワフォン)氏です。

ゴワフォン氏は、レ・ボー・ド・プロヴァンスにあるウストー・ド・ボーマニエールで料理修業をはじめ、その後ロンドン、ジュネーブなどフランス以外の国でも経験を積まれ、フランスに戻ってからはピエール・ガニエール氏の下で修業し、2000年にレストランを開かれました。
季節の食材とスパイス、ハーブをバランスよく調和させた料理の評価は高く、2006年に一つ星を獲得されています。
学生にとっては研修先の一つであり、今回の講習にも、現研修生 武藤 夕葵さんが一緒に来てアシスタントをしてくれました。


毎回、ゴワフォン氏の講習にはレシピがなく、主材料のみを学校で準備し、その他の食材はレストランから持ち込み、その時々のテーマに沿った内容で講習を行ってくださいます。

今回の主材料は、レストランのあるブル・カン・ブレスの地元食材 ブレスの鶏 です。
秋をイメージして、根菜類を多く使い、素材がもつ味を一番に考えた料理を披露していただきました。

☆今回披露いただいた料理3品


1品目 Poireau(ポロ葱)、Foie de volaille de BRESSE(ブレスの鶏のキモ)
塩のみで味付けした細めのポロ葱を丸ごとパン生地で包み、ポロ葱の水分を利用して火を通した一品です。
ポロ葱の水分で膨らんだパン生地もおいしく食べることができます。ソースにはコクと酸味を併せ持ったクレーム・ド・ブレスという地元産の濃い生クリームを添えています。
近隣でとれた新鮮なシャントレル(キノコの一種)とサラダほうれん草をそれぞれドレッシングで和え、季節感とフレッシュ感を表現し、ブレスの鶏のキモ(今回は特に白いものを使用)を焼いて油脂分のうまみを添えています。


2品目Suprême de Poulet de BRESSE(ブレスの鶏の胸肉)
胸肉の皮と身の間に、クルミを混ぜ込んだバターを詰め、真空包装します。
60℃の湯煎で1時間程度火を通した後、皮目のみをゆっくりと焼いて仕上げます。
焼いた後のフライパンに白ワインと出し汁を加え、簡単なソースを作り、胸肉の上にかけます。
付け合わせは、季節の根菜類(白ニンジン、パセリの根、たまねぎなど)を、塩、コショウ、バター、少量の砂糖で紙包みにして、野菜の味を凝縮させてように火を通して添えます。


3品目 Cuisse de Poulet de BRESSE(ブレスの鶏のもも肉)
もも肉の骨をとり、半分に切ってから糸で縛って整形します。少量のバターで焼き色をつけ、香味野菜、出し汁と共に先ほど使用したクレーム・ド・ブレスを使って煮込みにします。
鶏から出る良質の脂とクレーム・ド・ブレスのうまみが合わさったソースは濃厚でありながら、しつこさを感じない仕上がりになっていました。


現在の研修内容を話す 武藤さん


シェフを囲んで助手を務めた荒木 魁人君(左)と研修生の武藤 夕葵さん(シェフ右)、松本 安理奈さん(右)